ある時は、激しく
ある時は、静かに
煙を漂わせ、虚空に散ってゆく
そんな、儚き夏の一時
--二作目--
ある時
何気なく、唐突に
そんな、一瞬の出来事に
僕の全ては奪われた
あの日
貴方がふと笑った日
僕の世界は、キラリと眩き出したんだ
#きらめき
404作目
微かな言葉で、揺らめいて
不安定なそれは、何時消え入ってもおかしくなくて
それでも、未練が残ってしまう今
それを涙で、消してしまわぬ様に
自分の手で、優しく守っていこう
--二作目--
死んでるかの様に、冷え切った胸の内
空っぽの手のひらを見詰めても、虚しさばかりが募るだけ
...そんな最中、突然現れた貴方
僕の日常に突然入り込んできた貴方は
私の心など梅雨しれず、屈託なく笑うものだから
「―――...ふはっ、」
その時初めて、僕の心に暖かい炎が灯ったような気がした
#心の灯火
403作目
通知を拾わ無さすぎて、何時も気が付くのが遅れる
親からなら、まだいいけれど
友達からのだと、反応するか迷ってしまう
反応するには遅すぎるが、既読スルーも気が引ける
だから私は、毎回小さなスタンプを付けるだけ
こうして私は、自ら外堀を拡げてしまうのだ
--二作目--
何時もより派手な喧嘩をしたのが、数時間前
ピロン♪と言う音をたてながら僕のスマホが鳴ったのが一時間前
その一時間で、ボクは一体何回電源を消し入れしただろう
ボクが発端で始まった大喧嘩
...思い返してみれば、全てボクが悪かったのに
あいつに酷い言葉ばかり言ってしまった
だからこそ怖い
別れ話を切り出されないかどうか
だから怖い
メッセージを確認する事が
#開けないLINE
402作目
どれだけ自身を、鼓舞しても
周りとの差を、無慈悲にも突き付けられる
埋まらない差がある事は、知っている
でも、それでも
自覚する度に、嫌になる
生きているのが、辛くなる
--二作目--
愛し方も知らない
適切な言葉も知らない
何処までも不安の残る愛だけど
それでも僕は
お前を愛して良いのだろうか?
#不完全な僕
401作目
ふと、鼻を掠めた柑橘系の匂い
どれだけ辺りを探しても、君が居る筈も無いのにね
--二作目--
香水を贈った時
貴方は少し照れくさそうに
けれど嬉しそうに
「いい匂いだな」
って
「ありがとう」
って、珍しく素直に言葉を伝えてくれた
香水に込められた意味を、貴方は知らないから
#香水
400作目
香水をプレゼントとして贈る意味...『香りで相手を独占したい』