普段は聞こえない様な、小さな声が聞こえてくる。
それは小さくて、か細い音だけれど
私達に、小さな安らぎを与える音となる
---二作目---
トクトクと、規則正しく響く音。
まるで、優しく包み込んでくれるような、とっても安心する音。
だから私は、たまに君の腕の中で眠る。
君の心臓の鼓動に、耳を済ませながら
#耳を澄ますと
290作目
その言葉の響きが、特別に感じられた。
君にとって、私は特別なんだって
そう、思えたから。
---
何時も、しっかりと振舞っている君。
女の子からは黄色い声をあげられるような。
かっこよくて、優しくて、頼れる君。
でも
「んふふ、ふふ♪」
「何だか嬉しそうだな?」
「へへ、だって、久しぶりに一日中お前を独占できるからな♪それが嬉しくて」
「...中々可愛いことを言うじゃねぇか」
「いや...可愛くねぇよ///」
「そんな顔じゃ説得力ないぞ〜」
「うっせ///!」
こんな可愛い彼の姿は、2人だけの秘密だ
#二人だけの秘密
289作目
私はそうされる程、できた人間じゃないのに
もっと失望してよ、怒ってよ
手を上げてよ、酷くしてよ
その方が...こうなってしまった事が、少しは仕方ないって思えるから
だってこのままじゃあ、私の惨めさが浮き彫りになってしまうんだよ
無力な自分が、きらいになってしまうんだよ
...それがどうしようもなく、辛いんだよ
---二作目---
一思いに、酷く突き放して欲しかった
中途半端な優しさなんて、言葉なんて
俺は求めてないんだよ
叶わないって分かってる、届かないって分かってる
...だから、だからこそ
もう俺なんかに、構わないでくれ
これ以上は...諦めきれなくなってしまうんだよ
#優しくしないで
288作目
息も苦しい、毎日に
先の見えない、闇の中
...ここから一歩を、踏み出すことが出来たなら
息のしやすい、光の世界に行けるのかな?
---二作目---
どれだけ、辛い事があっても
どれだけ、理解されなくても
秘密まみれの、俺でも
「...ん?どうしたんだ?」
君が、君だけが理解してくれるのなら、居てくれるのなら
そこは何処だって、最高のエデンとなるんだよ
#楽園
287作目
これを書いている、そんな一瞬の間にも
どんどん過去は、増えていく。
だからこそ、その出来事を思い出せるように
言葉の糸を、紡いでいく
---二作目---
時が、止まったかと思った。
時間にしてみれば、0.000001秒にも満たないような
それ程までに、一瞬の出来事で
されど、状況が変わるには十分過ぎて
嗚呼
「ありがとう」
刹那、私と君は
「よろしく」
恋人となったのだ
#刹那
286作目