きゆう

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5/20/2023, 12:05:04 PM

        「理想のあなた」 
     
        あー身長欲しいなー
        二重なりたいなー
        性格良くなりたいなー
       バスケ上手くなりてーなー

        私はクスッと笑った
      
        身長なんてなくても
        二重じゃなくても
         性格が悪くても
         バスケが下手でも
 
      あなたは私の理想なんだから
        

5/20/2023, 7:47:31 AM

        「突然の別れ」
    
       私の友達は少し変だ

  ある日彼女が虫を潰して笑っている姿を見た
        鳥肌が立った
    
     彼女が家で大事に飼っていた
    私の手と同じくらいの大きさの虫だ
   彼女はぶつぶつと何かをつぶやき笑いながら
  両手の間にはさんでこするようにして潰した
        鳥肌が立った
   私は彼女とはもう関わらないことにした

    彼女と話さなくなってから一ヶ月
     彼女は突然学校に来なくなった
        
        どうしたんだろ
  
  少し心配したが嬉しい気持ちの方が強かった
       もうビビらなくていい

      学校が終わり家に帰った
 リビングに入るといつもと同じ母の姿があった
        「ただいまー」
      「お帰りお友達きてるよ」
   
          誰だろ 
   私はワクワクしながら自分の部屋に入った 

     入った瞬間私は動けなくなった 
     部屋の真ん中にぽつんと座り 
  こちらを向いてニヤけているのは彼女だった
   私が動けずに部屋の入口で立っていると
     彼女が近づいてきて耳元で囁いた

  「突然別れることがあっても忘れないでね」

     あれ なんか聞いたことあるな
     私は倒れた 同時に思い出した
一度彼女の家に遊びに行った時に何度も言っていた
 その時は「誰」に言っているのか分からなかった
        だが今分かった
   「人」ではなく「虫」に言っていたのだ
  
   ぼやけた視界に映つりこんだ彼女の顔は
        とても笑っていた
    
           

   
  

   
      
   
     
   

    

5/14/2023, 9:36:24 AM

        せめて家の中では
     
      本当の自分がだせたらいいな

   

5/12/2023, 11:48:21 AM

       「子供のままで亅
  
    高校三年生私には好きな人がいた     高校二年生の時初めてクラスが一緒になった男の子
  彼の弾けるような笑顔に一目惚れをした

       彼は運動神経がいい
        彼は頭がいい
       彼は笑顔が可愛い
       彼は毎日楽しそうだ
      
       私は運動神経が悪い
        私は頭が悪い
       私は上手に笑えない
       私は毎日楽しくない
   
     正直私にとって彼は高嶺の花だ
      でも私は彼が好きだった

        ある日の放課後
 教科書を忘れたことに気づいた私は教室へ戻った
     教室には彼と彼の友達がいた
      今教室に入るのは気まずい
私は廊下にしゃがみ彼らが帰るのを待つことにした
      
      あった俺の筆箱よかったー
   どうやら彼らは筆箱を探していたらしい
  彼の友達 「筆箱なくすとかお前ばかじゃね亅
       彼の友達の声がする
  彼 「ごめんってージュースおごるから」
       
       私はくすっと笑った
ジュースで許してもらおうなんてすごく彼らしい                         
 
 彼の友達 「ジュースはいいからさっきの続き」
       彼 「なんのこと?」
 彼の友達 「だーかーらーお前の好きな人!」
        
         私は驚いた
    彼には好きな人はいないと思っていた
      
       彼 「あーそれか」
      
       私は聞きたくなかった
       絶対私じゃないからだ
     私は急いで耳を塞ごうとした
      
       彼 「〇〇さん」        

ぎりぎりで塞げなかった私の耳に入ってきた名前は 
        私のものだった
        私は嬉しかった
        涙が出てきそうだ

   彼 「体育祭で告白しようと思ってる」

 
      それから一週間がたった
   私は学校に行くのが毎日楽しみだった
       
         体育祭当日
      昼休みに彼が私の所にきた 
  次のペアダンス一緒に踊ってくれませんか?                        
         彼が言った
       私はもちろん頷いた

  二人で踊るのは難しいけどとても楽しかった
    このままずっとこうして踊りたい
    この時間が終わらなければいいのに 
           ああ
        ずっとこのままで
       
      ずっと子供のままでいたいな
    
     
      

5/11/2023, 10:43:51 AM

        「愛を叫ぶ亅
      よく聞くありふれた言葉

      私は意味が分からない
      皮肉や屁理屈ではない
      私には経験がないからだ
    叫ぶほどの愛を私は持っていない

        ある人が言った

  愛とは人を好きという気持ちではなく
   人を本気で守りたいという気持ちのことだよ

      私はその言葉に感動した
      生まれて初めて感動した
     二年後私はその人と結婚した

 私はもう本気でその人を守りたいと思っていた

 一年後その人が事故にあったという連絡が入った
       私は現場へ走った
         遅かった
        守れなかった
     容赦なく落ちてくる雨の下で
     まだ暖かい彼の身体を抱いて

        私は愛を叫んだ

               
                  




                

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