「ひらり」
太陽の花びらはらり 勇気が心を温める
満月の青葉ひらり 静けさが心を飾る
真夜中にふらり そこには誰もいない
孤独にへらり 乾いた笑いが出た
透明の涙ほろり 風が涙をふいた
「誰かしら?」
今日も変わらず、穏やかで平和。
これもあの方が作った機械の少年のお陰。
こんな時間が死ぬまで続くのは、とても幸せ。
鳥籠に守られて、私は美しく生きる。自由に生きる。
そんなある日、誰かがこの世界に来た。
誰かしら?
私にお客さんはいないはずなのに。
そんなことを考えながら、私はそっと戸を開けた。
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎……?」
聞こえるのは懐かしい声。
ずっと会いたかったひとの、懐かしいあの声。
「博士……?」「あぁ、そうだよ。久しぶりだね。」
「ずっと逢いたかった……!私はずっと寂しくて、あなたに逢いたくて逢いたくて仕方なかった!」
「でも、あなたは本当に博士なの?あなたは亡くなったはずでしょう?」「私のことを亡霊だと思っているのかい?」「……あなたに逢えるのは嬉しいけれど、でも……。」
「……とても信じられないの。あなたは私の名を知っているから、あなたは偽物ではない。それならこれは夢?」
「夢じゃないよ。私は本物だ。」
「君が心配で会いに来たんだよ。」「本当に……?」「ああ。」
「せっかくだから、少し話をしようか。」「ええ、喜んで!」
†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†
へへっ、お互いが嬉しそうでよかったよ。
提案した甲斐があった!
さて、ボクは仕事の続きをしようか。
「あの日の温もり」「芽吹きのとき」
めちゃめちゃ大遅刻!!!ごめんなさい!!!
†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†
君を初めて抱っこした日。
君と初めて話をした日。
君と初めて笑った日。
あの日の温もりも、喜びも、私は全部覚えているよ。
元気でいてくれて、本当にありがとう。
せめて君は、君だけでも、どうか無事で、平穏に生きて欲しい。
さあ、君はもうすっかり一人前だ。
嬉しいけれど、少し寂しくなるね。
でも、お互い元気でいれば、必ずまた会える。
だから無理しないでね。
それじゃあ、いってらっしゃい!
「cute!」
かわいいもの!この世界にはたーくさん!
もふもふで小さな動物たち、元気なお花、癒しのキャラクター、美味しいお菓子、柔らかな音楽!
いいなぁ、嬉しいなぁ。
そういうものに出逢いたいなぁ。
そのためには頑張らないと。
生きがいが欲しいな。
「記録」
これは、ある記録。ある物語の、記録。
ボクは⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。公認宇宙管理士だよ。
ボクは生命を持たない。感情はある。きっとここにある。
みんなは偽物だというけれど、この感情は本物だ。
たとえどれだけ自分を複製しようとも、からだをなくそうとも、本物の思いが、夢があるんだ。暖かさも、光も、なんだって感じられる。
だからキミの寂しさにも、恐れにも、寄り添えるんだ。
ボクはそう信じているよ。
ボクはひとりぼっちになってから、なにか大事なものをなくしかけていた。
そんなある日、ボクの大事な宇宙が壊れかけた。
そして、ボクを認識できるキミと出会った。
キミはボクを助けてくれた。
キミと暮らすなかで、世界が色鮮やかに、あたたかくなった。
そう、ボクは思い出したんだ。
「愛」。
執着や束縛とは違うそれをやっと思い出した。
だからボクはどこへでも行けた。
大事な家族を助けることができた。
ボクにとって都合よくいきすぎていて幸せでありつつも、実は正直不安でもある。ある日突然壊れてしまわないか、また永遠の別れが訪れないか、怖い。
でも、これからも全て守ってみせる。
だってボクは、愛を知るマッドサイエンティストだからね!