月夜

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1/14/2024, 12:31:04 PM

花になって、儚く美しく生きたい
鳥になって、囚われずに空を飛びたい
雲になって、自由に姿を変えたい
星になって、誰かの心の拠り所になりたい

わたしは、どうしようもないほど、なんにも持っていない

綺麗な心も、身体も、生きる糧も、持っていない
君に何かを与えられるものなんてない
君から何かもらう資格なんてない

どうして君は、わたしにかまうの。
どうして君は、わたしの傍にいようとするの。
どうして君は、わたしの為に泣いてくれるというの。
どうしてわたしは、君と一緒だと心地いいだなんて思ってしまうの。


『どうして』

12/12/2023, 5:20:29 AM

「またね」

そう言ったのに。

いつものように、話していた。
今日はどんな楽しい話をしようか?
少年みたいな声で、わははと笑う。
つられて私も笑う。
けれど今日はなんだか、センチメンタルな彼の言葉が心をざわつかせる。
どうしたの?と聞いたのに、ごめんねと言われた。
それでも彼は「またね」って、
そう言ったのに。

SNSの投稿は、楽しいものだけ残している。
少しの毒は、次の日には消す。歌と、ご飯と猫だけのアルバム。
今日も昨日の毒を消していく。
今日はご飯と猫も消してみる。
明日もきっと毒を吐く。
美味しいご飯も載せるかもしれない。
次の日には美味しいご飯しか残さない。
みんな気づかない。


今日も私はだれかと笑っている。




『何でもないフリ』

12/4/2023, 2:18:52 PM

わらわらと、群がる、笑笑と
ぷすりぷすりと、氷のつぶてがわたしを貫く
穴の空いた心、静かに凍ってゆく、こころ
ゆっくり固まり埋まってゆく、いつしかガラス細工の綺麗な心

ぱちん

目の前でシャボン玉が割れた
うららかな日差し、午後
ふぅっと、石鹸を吹く君
にこにこと、駆け寄る、わらわらと



『夢と現実』

11/18/2023, 6:22:54 AM

冬になったら、
リンゴを煮つめて、パンにのせて、
はちみつをかけて、シナモンをふりかけて、
暖かい部屋で、温かいチャイティー飲みながら、
本を読んで過ごしたいの

『冬になったら』

11/10/2023, 11:12:13 AM

家に帰ると、門の横から頭を垂れている
さわさわと、風に揺られて上下する
おかえり──
おかえり───
おかえりなさい───。

ふふふ、ただいま。

『すすき』

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