青く深く
人間は人それぞれだ。
「いじめをなくそう」なんて貼り紙を貼っても、世界がいじめはダメなことだと主張しても、一人ひとりには届かない。だからいじめは無くならない。
いじめが無くならないのはひとりの意見がすれ違って、相手が納得しないから、いじめが無くならないのは人間、同じ事をできないし、同じ事をできるようには作られていない。これはいじめに関わる事だけではないが、人間、全員が同じ作りをしていないのは確かだ。だからパワハラもセクハラもいじめも起きるのだ。
この社会の闇は永遠に深く、色のない場所で咲いているのだと思う。
もしも君が
「もしも君がいい仕事に付いて偉い人になったら私が殺しに行くね、。逆に私が偉い人になったら殺しに来てね。一緒に死んじゃお」
END
高校三年生の夏。
その日は桜と綺麗な太陽の中で僕は高校を
卒業した。
彼の卒業スピーチ。
何人もの人を惹きつける魅力を持った彼の最後の
話だ。
「卒去生代表、・・・・」
「はい。」この3年間でたくましく、自信がある
その背中を全員に見せ、ゆっくりこちらへ素敵な
顔が向く。
「皆さん、この度はご卒業おめでとうございます。
この高校には沢山の思いが詰まっています。悔しい思い、楽しい思い、そしてまだここに居たい思い。
そんな思いが詰まっている高校では、悩む事も多かった事でしょう。そんな苦しい日々も、乗り越えて来た方々もこれからは立派な大人として人生を歩んで行くことでしょう。人生を歩んで行く中でこの高校で過ごした日々を忘れないで欲しいと思っております。悩んだ時は高校時代を思い出してください。これからもゆっくりと未来へ歩んでください。」
ここで終わり、降りてくる筈の彼は降りては来ずそのままステージの上に立っている。
「、、、まだ夢は諦めないでください。」
と最後の言葉を吐き、ステージから降りてくる。
そんな言葉を聞き目に溜まった涙を必死に抑え、高校での出来事を振り返っていた。
僕にとって彼は特別だった。恋人だったんだ。
でもそれも今日で終わり。僕の家は代々伝わる伝統があり、それを僕も継ぐことが生まれた瞬間から決まっていた。そして許嫁もいる。そうゆう大人が決めた人生を歩んできた。自由なのは高校まで、だから彼に好きとゆう感情を抱いた所でもう終わりだったんだ。
未来も決まっているのに彼を好きになってしまった。
そして彼に告白をしたんだ。そしたらまさかのOK、振られたらそこで終わりにしようと思ったんだ。でも返事はYES。あの時は参ったよ、凄く嬉しくて泣いたよ。でも自由なのは高校まで、高校を卒業すると別れなければならない。その事を彼に話したんだ。
彼は真剣に話を聞いてくれて、時々目を見開いて、どんどん彼の表情が曇っていく。
「嫌なら振ってもらっても構わない。」
あの時はこの言葉しか出なかった。
折角両思いになれたのに、
「条件を付けていいか?」「条件?」
「あぁ」「いいけど、?」「それじゃあ条件は」
「最後はお前から僕を振ること」
「、、、わかった。」
こんな条件をつけられた。
でもまぁいいと思った。
彼には傷ついて欲しくないから。
そして卒業、、
彼は人気者で誰でも惹きつける魅力があったから制服のボタンはもちろんゼロ。さすがだ、笑
少し笑ってしまったよ。
卒業式が終わってから彼の家に行った。
スーパーでお弁当を買って彼の家で
彼との最後のご飯を食べる。
無言で食べるご飯はあまりに美味しくなく、
味がしなかった。
さっきまで晴れていた空も
ポツポツと雨が降り始めそれは段々強くなっていく。
「雨、降ってきたな」「そうだね」
雨が強くなってきて音があまり聞こえない。
「、、、ねぇ別れよっか」「あぁわかった」
「うん今までありがとう。」「、、。」
大雨の中少し早歩きで玄関へ向かう。
「傘ねぇだろ。その傘持ってけ、
返さなくていいから。」
′′返さなくていいから′′が凄く寂しく感じた。
もう会えないんだなと確信した。
「うんありがとう。」「バイバイ、元気で」
そう言って勢いよく外に出た。大雨で泣いているのも
気づかれず家に帰れた。
家に入った瞬間 もう戻れないのだと確信した。
これは少し悲しいお話です。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
勝ち負け
生きてきた中で勝ち負けをした事がない とゆうか
めんどくささが勝っていた。
勝ち負けを気にした所で何になる。どうせ1年も経てば
そのことは忘れるし、負けたら嫌な思いをするだけ。
テストとの上位に入ってあの子に勝ちたいとか、
あいつが何を買うかで賭けをしたりなんてめんどくさい事は僕には縁もゆかりもなかった。
中学を卒業して、高校に入ると部活が始まった。
バレー、サッカー、軽音楽部、美術部。
今年は教える先生が減り、
この5つの部活だけが残った。
僕は音楽も美術も苦手な部類なのでやるなら
スポーツしか無いのだ。
サッカーは外でやるのが苦痛に感じそうだったのでやめた。
なのでバレーに決めた。
バレー部に入り1ヶ月が経とうとしている。
僕は背番号9番を背負っている。
ここの部活はそこそこ上手いが、凄く上手いかと聞かれたら上手くは無いし、凄く弱いか、と聞かれたら強い方だと答える程度の部活だった。
でも熱量は凄くて、ここの部活に入っている人達は本当にバレーボールが好きでやっている人がほとんど。
だからそこに1年でバレーも初心者+あまり好まない。やつが入ったら最悪だろう。
そして大会があり、背番号9番を背負い、内側へ。
「1本決めろーー!!」「イケイケー!」
まずは先輩のサーブから、強烈なサーブが入り、相手も唖然としている。
先輩はバレー部の中でも1番バレーの事を愛していて、バレーの事を一番に考えている人間。
試合も先輩のサーブ、カバーがあり勝てた。
僕は未だに勝ち負けには興味が無い。
でも皆は勝ったことに喜び、1番になれたことを
喜んでいる。
そんな中に1人、喜ばないやつが居るなんておかしいと思い、トイレに駆け込んだ。
トイレの鏡で感情が抜け落ちたかの様な顔をしているのを眺めて、笑顔を作ってみせ、喜んで居るような表情を作り上げた。でもどうも胡散臭さが抜けない。
感情作りをしている所にこの大会の一番強者の先輩がいた。
先輩はフッと鼻で笑い、「お前なんでそんな鏡で笑顔みてんだよ」と笑われた。
「お前勝ち負けに興味無いだろ。」
確かにそうだ。興味は無い。でも表情に出ていただろうか、。
「フッ図星だろ笑」「まぁはいそうですね。」
「まぁそんな気はしてた。さっきだって喜んでるように見えなかったしな。」「、なんかすみません。」
「いいのいいの。最初なんて興味無いもんだからよ。」「でも、」「まぁまぁそう考えすぎるなって、お前はまだ入って1ヶ月だろ?なら興味が湧かないのも当然だ。だってまだ少ししか練習してねーもん。」
「まぁ確かに練習は少ないですが、」
「練習を死ぬほどやって、練習したのを大会で発揮しないと興味は湧かないものなんだよ。少ししか練習しなくて、大会出て、負けても全然後悔しないんだよ。全く練習してないからな。でも死ぬ程練習して大会出て勝つとすっげー嬉しいんだわ。死ぬ程練習したからな。でも逆に、死ぬ程練習しても負けたらすっげー悔しいの。これが勝ち負け。」
「、はぁ?、」「まぁやってみないとわからんわな。じゃあ次の大会まで死ぬ気で練習しろ。そして勝ち負けを知れ。」
「、、わかりました。」
1時間、2時間、3時間、、、。
今日は何時間やったかわかんないぐらい練習をした。
明日は大会。今日まで死ぬ気で練習してきた。
だから明日は頑張って、勝ち負けを知れる機会を作る。
「「よろしくお願いしマース」」
ピーッと笛の音がなり開始の合図と共に全員に緊張がハシル。
30分たって、やっと勝敗が決まった。
緊張がハシル。ここまでやってきた事が無駄にならないよう、勝てるよう。
結果は 「負け」
「ありがとうございました。」
その時初めて勝ち負けの重さを知った。
悔しかった、あんなに練習したのに。
「おーお疲れさん。」「先輩」「悔しいか?」
「はい、凄く悔しいです。あんなに練習したのに負けました。」「まぁそうだな。でもこれでお前も勝ち負けを知れて、興味を持てたな。」「これが今日のお前の成長。この成長を大事に、大切に取っておけよ。」
この日俺は初めて勝ち負けの重さを知り、
悔しさを知った。
こんな長い文章を読んで頂きありがとうございます。
どんな事で勝ち負けを知れるのか考えた末こんなに長い文章になってしまいました。
ほぼポエムみたいな文章を読んでくれた方にはほんと感謝しかないです。
私が書いた文章で感動してくれたり、心に響いてくれて頂ける事は本当に嬉しい限りでございます。
本当にありがとうございました。
すれ違う瞳
バチッ 目が合った。
あぁこれは運命だ,なんて思ってしまった。
相手は小柄で小動物みたいな動きをしていた。
でも綺麗で可愛げのある人だ。
初対面だったけど運命に感じた。
好き、好き、大好き、気持ちが溢れる。
彼女が此方に歩いて近寄ってくる。
段々歩くスピードが早くなり、どんどん近くなる。
でも、彼女は止まることなく僕の横を通り
過ぎていった。「久しぶり!!1ヶ月ぶりぐらい?」
なんて言葉を男と交わしている。
彼氏だろう。まぁそうだよな目が合ったのかも
いまは怪しくなってきた。
僕の恋は一瞬にして散った