『過ぎた日を想う』
過ぎ去った日は戻っては来ない。
あれから、私は完全に停滞している。
どれだけの日々が、虚しく過ぎ去って逝ったのだろう
周りの人たちが、どんどん自分らしく、
歩み進んでゆくのを横目にしながら、
私は、身の回りにある、あらゆるものを盾にして、
進むことがどんなに困難であるかを
一所懸命に、自分に説明していた。
でも、同時に、
そんな盾がいかに薄っぺらいものであるかも
心のどこかで、気が付いていた。
軽蔑すら感じていた。
本当の自分は、多分、
挑戦した後に惨めな思いをしたくないだけ。
こんな思いをするくらいなら、
初めから何もしなきゃよかったと、
恨み節を垂らす自分が、未来が、怖いのだ。
誰かを妬み、世間を恨むような化け物に
なってしまう気がするから。。。
余計なことはしたくないと、自分を
騙し続けている。
そして、騙されていることに気がつかないフリを
しているんだよね。
自分の挑戦に、誇りを持てたのなら、
全く違う未来に出会えるはず。
大事なことは、自分で自分を尊敬すること。
自分なんて、取るに足らないし、どうでもよいとの
烙印を押したままだと、いつまでも どこまでも
今の虚しい延長線
自分のことを尊敬するだなんて、
とんでもないことだな。
そんなふうに、今は感じる。
だけれども、本当は、きっと
誰もが、自分だけの夢を持ち、
それを叶えるために 自分らしく
自身に負けないで歩いていった人は
みんな、素晴らしいんだ。美しいんだ。尊いんだ。
なにより、自分に嘘をついていないその生き方は
とても 清々しい。
自分自身が、清々しくて、
他人から見ても きっと 清々しいだろう。
もう一度、前を向こう。夢を描こう。
今の自分が笑顔になるまで、
胸を張って歩き続けよう。
今が笑顔になれば、同時に
過ぎた日も笑顔になれる気がするから。
その積み重ねの中に、
未来の笑顔の種もあると思うから。
大事なお花を育てるように
私は、わたしの誇りという苗を育てよう。
その未来に、幸福という果実が実るのを
私は信じます。
『星座』
むかし、むかし、世の人々は
夜空にロマンの地図を広げて
ひとつひとつの星たちに、生命を吹き込んだ
それぞれの輝きに 意味を込め
ひとりひとりに 名前といういのちが与えられた
そして、たくさんのいのちが集まって、
夜空には、宇宙の展覧会が
燦然と煌びやかに開かれ、
夜空の巨大なスクリーンに
太古のロマンが生き生きと映し出されていた。
人々は代々、その物語を 言葉や文字で後世に
語り伝えてきたのだろうか
その遺伝子が、私の中にも きっと
流れている
星の光は、はるかはるか 遠くからも
この地球に届いてくる
私が今、見つめている星たちの光の中には
すでに消滅している星も あるかもしれないらしい
なんて、ロマンなのだろう
もうこの世にはいない、存在に
光という姿で、会えてしまうなんて
星座を見つめて、語り継がれるロマン
広がる夢と現実が、溶け合っているような世界
その世界の下、星座の光に導かれて
私は平均台の時空を歩く
先は全く見えなくて、一歩先だけがやっと見えて。
勇気を出して踏み出す一歩の、
私の足先だけが闇に浮かぶ。
両手を大きく広げて、
バランスをなんとか取りながら。
落ちそうになるのを必死に堪えて。
私のいのちの名前はまだ、よくわからない
だけど、確かに 夜空には 太古の昔から
ロマンの物語が続いている
物語の主人公たちは、そっと優しく
私を見つめてくれているのだろうか
星座の光を道標に
私は 私の名前を探して歩く
両手を大きく広げて
息を深く吐き、そして ゆっくりと 息を吸う
巨大なクスリーンに
私のいのちも、いつの日か 映し出されるだろうか
ロマンの星座に なぞらえて
私は わたしのいのちを 思いっきり描いてみよう
遠い星に 光よ届けと 願いを込めて
『踊りませんか?』
お笑い芸人みたいに
思いっきり、あなたを 笑わせたい
マジシャンが華麗に演技するみたいに
あなたを びっくりさせたい
美術館の 微笑んでる画の人みたいに
あなたの 視線を 惹き寄せたい
新幹線よりも うんと早く
あなたの 脈を 爆上げさせたい
そうしたら
「踊りませんか?」
って、言ってみたい
『巡り会えたら』
こんな形の出会いでなかったら、また別の未来が
見えたのかな。
でも、こんな形の出会いだから、芽生えた
気持ちのような気もするの。
湧き上がっては、ため息をつき、
どうしようもないと、心をなだめる
でも、またどうしようもなく、湧き上がって、
勝手に顔が ほころんでしまう
あなたの 柔らかい笑顔が見たい
ふにゃっとした 力の抜けた 素の顔を
この気持ちは、蓋をするには大きすぎるから、
溢れ出してしまう前に 大きなお鍋に移し替えて、
ゆっくり じっくり 温めていこうと思う
焦げ付かないように 少しずつ
お水を足してあげながら
火加減に注意してあげて
砂糖がどうやら、多過ぎたみたいね
だから、少し塩気を足してみようか
あ、出汁も いまひとつ 物足りていないようね
後出しだけど、これも試してみよう
そして、香り付けに 香味野菜も少々
蓋を閉じる直前、最後には、
あの人の幸せを願う祈りを込める。
これが、一番大事
出会えたことが、とても、とっても
嬉しいです。
本当に、本当に、心から
ありがとうございます。
ふわっと、見え隠れする、あなたの
あたたかな優しさに 心を癒されました
大好きです。感謝しています。
これからも、そっと、ずっと
あなたの健康と幸福と充実と安穏を
強く、深く祈り続けます。
しばらくして 蓋を開けて、火は消した。
湯気を見つめながら、思うのは
生まれ変わって、もう一度また、
あなたと巡り会えたのなら
この気持ちを、伝えるの。
『奇跡をもう一度』
大学1年の時、私は、2度目の精神の危機を
迎えていた。
白か黒、ゼロか100の私にとって、
仲間と別れて 自由と安心を獲るか、
それとも、不自由な環境に身を置いて、
仲間と共に 成長する道を 選ぶか
究極の選択を迫られていた
魂が 崩壊していくようにさえ 感じられた
前も地獄、後ろもまた 地獄だった
まるで 迫り来る炎に 背を向けようとも
もう 何処にも、逃げ場は無いかのようであった
そんな暗黒の業火の中で、突然の光が現れた
仲間は言った
「きみの本当の気持ちと向き合ってごらん。
嘘偽りのない、本当の心と。
君の心には強くて、揺るがなくて、
何があっても負けない心が 絶対にあるから。
信じて。僕は、あると信じている。
その心がちゃんと見えたら、僕らにも教えてほしい。
そうすれば、それがどんな答えであっても、
僕らはみんな、君を心から応援できるから。
それが、君の幸せにも
必ず通じていくと信じてるから」
私は、その日から、必死に自分の心と向き合った。
泣きながら、幾度も幾度も、自分の心に問いかけ、
心のなかの本物の思いを瞬きもせずに見つめ続けた。
苦しければ、苦しいままに、その気持ちを訴えた。
そんな、暗闇の中をもがき足掻き続けるような時間を
くぐり抜けて
ようやく 一筋の光が、私の中に現れた
これが、私の本当の気持ち。
心から感じていることだったんだ
満を持して、私は仲間に、真心からの思いを伝えた。
仲間は、心から喜んでくれていた。
私の心は、雨上がりの虹がかかった青空のように
清々しく、凛としていた。
ここから、私の人生の
奇跡のようなドラマがスタートする。
そこから、光陰矢の如く時は流れ、
あの日から もう14年が経とうとしていた。
今の私は、一言で言えば停滞であり、
二言目には、怠惰と言える。
14年前の、あの奇跡の決意をもう一度。
踏ん張りたいのに、踏ん張れない。
前に進みたいのに、なぜだかうまくいかない。
そんな時は、あの奇跡を思い出せ。
私の本当の気持ちを
サーチライトで照らすようにして、見つけ出すの。
そして、本当の真心を 引き寄せて
ただ抱き締めるの。
必ず、できるわ。
ほら、あの奇跡を、もう一度