3/1/2025, 12:22:10 PM
「芽吹きのとき」
暗闇の中から
一筋の光が差し込む
その麗らかなる陽射しが
僕には眩し過ぎて
目を伏せたくなるけど
恥じらいを含みながら
静かに光の方へ手を伸ばす
上へと上へと押し上げれば
色鮮やかに彩られた
見たこともない景色が
そこには存在するのだと
僕の期待は膨らんで行く
芽吹きのときを迎え
新たなる世界を求め
恋焦がれる僕の手は
逸る気持ちを抑えきれず
指の隙間をすり抜けた光に揺れ
キラキラと輝いている
2/28/2025, 1:00:51 PM
「あの日の温もり」
思い出すのは
幼い頃
何気ない日常の
懐かしい風景
団欒の中
弾ける笑い声
心の奥まで沁み渡る
あの日の温もり
ふと蘇る
忘れられないその想い出は
少しの寂しさと
鈍い痛みを心に残し
もう戻らない
そんな諦めを僕の中に
そっと刻みつけるんだ
2/27/2025, 12:24:13 PM
「かわいい」
それは
無邪気で
純心で無垢で
自我が
目覚めていないもの
それは
無我夢中に
天真爛漫に
自由奔放に
全てを魅了するもの
ただ存在しているだけで
愛おしい
想いが溢れ
そっと零れてしまう
そんな言の葉
2/26/2025, 1:49:37 PM
「記録」
君を忘れると決めて
君の姿を見れなくなった日々を
指折り数える
君を思い出さないと誓って
君の声を聞けなくなった日々を
心でカウントする
君との記憶は
次第に僕の中から
消えて行くけれど
離れ続けている
君と僕との距離は
今も記録を更新している
2/25/2025, 11:40:00 AM
「もうひとりの自分」
生きていると
今ここにいると
認識するのは
魂としての僕で
感じていると
人間として
体を持っているのは
物質としての僕で
僕という自分自身が
存在していると
認めざるを得ない
思うように操れない
そんな
僕が僕であるために
なくてはならない
抗えずどうしようもなく
愛おしい存在
それは
僕だけしか知らない
もうひとりの自分