3/12/2025, 2:43:26 PM
「終わり、また初まる」
最後の記憶はなく
初めてのはずなのに
時になぜか
初めでてはない
そんな感覚に襲われる
終わりは
ただの飾りのように
目の前にぶら下がっていて
形式的な結末を告げ
そして
また初まる
運命という名の
敷かれたレールを走る
そんな列車に
慌てて飛び乗り
迷う間もなく走り出す
物語の幕開け
景色を眺める余裕などなく
ただ
走り続けるしか
許されないように
3/11/2025, 1:06:47 PM
「星」
何億光年の彼方
あの光は
誰の記憶を
運んでいるのか
その星に
僕の存在はない
瞬いていたという
記憶を受け取り
その目撃者となる
青い地球が
光を受け取り
さらに
何億光年の彼方へ
光を届ける
そこに
僕は存在している
僕の記憶を受け取る
名も知らぬ星の住人へ
思いを馳せる
3/10/2025, 11:39:59 AM
「願いが1つ叶うなら」
心穏やかじゃないから
悩み多き苦悩の日々だから
長い苦痛のトンネルから
漆黒の先の見えない暗闇から
神様がもし1つだけ
願いを叶えてくれたとしても
一瞬の慰めなど
僕の心を
不幸の深淵から
救い出す術なんて
どこにもないのだから
それならば
僕の願いは
ただ1つ
どうかこの世界から
僕を解き放して
3/9/2025, 12:38:16 PM
「嗚呼」
抑えきれず溢れ出る
心の声は言葉にならず
唇から灰色の息を吐く
その感情は音色となる
僕から離れ誰にも響かず
不協和音が空を漂う
歪なままで揺れ動く
僕の思いは報われず
やがて静かに
地に落ちた
3/8/2025, 12:27:56 PM
「秘密の場所」
白に近い灰色をした
濁った霞のような感情は
誰にも言えない
知られてはいけない
記憶の場所は
数多ある木製の棚の中
引き出しから取り出し
懐かしむことができるけど
秘密の場所は
心の奥の深い暗闇の方
二度と開かない
鎖がかった扉の中
静かに息を潜めてる
閉ざされた扉の奥で
秘密は夢見る
人生の幕が閉じる時
扉から顔を出し
やっと
陽の目が見れる瞬間を