シロツメ ナナシ

Open App
4/22/2026, 5:49:07 AM

『雫』


ん? 額がサワサワする

暖かくなってきて
虫も飛ぶようになり始めてきた

小さい蜘蛛か羽虫でも
飛びついたかなぁと
ついサッと手で払う

濡れた、
うげ……潰した……?
変な汁でてきた…??うげ……
いやな気持ちなりながら
払った手を見つめてみる

……あれ違った
濡れては いるものの…
虫じゃない、―――私の汗だ

割と普通なつもりだったけど
体はちゃんと正直だった

そう思った途端 乾きを覚え
おもむろに並々の水を飲み干した―――


〜シロツメ ナナシ〜

4/21/2026, 5:50:56 AM

『何もいらない』


車を走らせる―――

ガソリンは気になるけど
どうしても宛もなく
ただ景色を眺めていたいだけの時がある

鍵とスマホだけを持って行く
あとは、なーんにもいらない

ラジオも切って
エアコンも最小限
スマホも電源は切っておく

なるべくブレーキを
踏む回数を減らしたいから
信号や車通りの少なめな道を
選んで走っていく

そうなると自然と
海沿いのドライブになっていく

景色よし、心地よし、
気分転換よし、
気遣いも必要なし、
自分の好きな時間のひとつ


―――なにより嬉しいのは
同条件で着いてくる
助手席の嬉しそうな彼女に
幸せを感じている―――


〜シロツメ ナナシ〜

4/20/2026, 7:58:12 AM

『もしも未来が見れるなら』


未来視―――
一度は憧れたことがある

ほんの少し先を見ること
それか凄く先を見ること

少し先だと面白い気がする
だけどもしも
凄く先を見ることができた時
それは、本当に決まった未来
なんだろうか?

もしも理想の自分の姿が見えたとして
決まってるなら頑張らなくていいかぁ
と、努力を辞めたとして
果たして同じように辿り着くだろうか?

もしもダメな未来が見えた時
自分ではもう出し切れない!
って程の努力をしたならば
それを覆すことができる可能性は
本当に生まれないのだろうか…?


見えた未来そのものも
数多の可能性のひとつを
たまたま見ただけに過ぎない
……のだろうか、なんて
未来視そのものを疑うというか
考えすぎてしまう


偉い人や凄い人は
偶然は必然だ
なんて言う人もいるけど
じゃあ教えて欲しいものだ

やっぱり
例え決まってるのだとしても
約束は『まだ』されていないし
ほかの分岐だってある


私にとって未来視は……
なくていいかもしれない


ただ―――、
ほんのちょっと先ぐらいなら
見えて欲しいかもしれない

そしたら……、
犬のフン踏まなくて済むから


〜シロツメ ナナシ〜

4/19/2026, 6:08:02 AM

『無色の世界』


空気―――、水―――、声―――、
時間―――、光―――、


そして

―――――――――想い


目に見えない、
だけどそこにある
形がない、
だけど聞こえる
触れられない
だけど存在してる


それらを感じることができると言うのが
私たちの、大きな特権のひとつだろうか

発することはもちろん
「私が受け取れるものがある」事実が

時折、ちょっとすごく 嬉しくなる
見えないものを感じた時に


〜シロツメ ナナシ〜

4/18/2026, 5:41:18 AM

『桜散る』


今年も桜の花が終わった―――

しばらくは葉桜
空色に似合う綺麗な緑
これもまた綺麗なものだ


桜はいつも律儀なもので
誰に頼まれた訳でもなく
毎年1回花を咲かせる

宴会で人に沢山囲まれようと
そのあとまた約1年間は
また人が行き交う街並みを
ひとりでジッと乗り越えている


つい忘れがちになる
年に一度突如として現れる訳じゃなく
年間通して、いつもそこにいるのだ

花は散っても、桜はある

その存在に
小さくも……とても大きな
生命力を感じている


例え葉桜さえ終わろうと
いつもそこにいて、
乗り越え続けている

僕は……こんなふうに
生きられるようになれたなら―――


〜シロツメ ナナシ〜

Next