シロツメ ナナシ

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11/27/2025, 5:19:38 AM

『時を紡ぐ糸』


運命の糸は、ひとつだけ―――


進むのも止まるのも選択
戻るのも手放すのも選択
毎日が、目の前が、
常に選択の連続―――

目の前にある
数え切れないほどの糸
今この瞬間も、
選べる糸の中からどれを選ぼうか
どうにかして
選びたくても選べない糸
どう避けようと
選ばずにはすすめない糸
それらはどうしても存在するから
きっと思い通りの糸紡ぎは
出来ないかもしれないけれど
それでもずっと続けて欲しい
紡いで紡いで、つむぎ続けて欲しい

いつかあなたのその糸と
少しだけでも交わるその日を
私はずっと、待ってるから―――


〜シロツメ ナナシ〜

11/26/2025, 5:26:58 AM

『落ち葉の道』


   「今日の主役は
      ―――あなたとわたし!」

秋も深まり、
赤く色付いた道を歩いてる時
急に君がそんなことを言い出した

なんで?

「今日はここに、二人きり
ここは真っ赤な絨毯、そうつまり…
  2人だけの【レッドカーペット】!!」

なんとも素敵な発想だった

「インタビューにも答えなきゃ!」

そう言って君は
通りかかった人馴れしてる猫と
何故かお喋りを始めるし
さらには
近くに止まった鳥に向かって
何故か近況報告を始めていた

人は誰も聞いてないとは言え、
何故か妙に気恥ずかしくなってきた……


だけど確かに、
2人だけのレッドカーペットか―――

なんかちょっと、気分が良かった


〜シロツメ ナナシ〜

11/25/2025, 6:04:44 AM

『鍵』(テーマ改)


昔からなんとなくだが
鍵が好きな私

あの鍵を武器に戦うゲームが出るよりも先に
私は小さな鍵を持ちながら
剣を振るうように戦い遊んでいた(つもり)

家の鍵を持つようになってからは
学校に家の鍵を持って行く
というのが
何故か何となく みょ〜〜〜に嬉しかった

ただ先程述べたように
鍵が好きな私はよくおもちゃにしては
家のどこかにほっぱらかし
そのことも忘れるものだから
学校から帰ったら
家に入れないこともちょこちょこあり
ちょいちょい怒られてた

オマケにおもちゃにしてるものだから
曲がったり欠けたりして
さらに怒られる


鍵は いまも、ちょっと好き

物理的な鍵もそうだし
精神的な鍵もそう

今は特に精神的な心の鍵

今こそたくさんの
まだ開いてない扉を開くため
あるいは
昔閉じたままのものを
今こそ開ける時が来たり

だから鍵は 今も好き


〜シロツメ ナナシ〜

11/24/2025, 6:24:13 AM

『手放した時間』


あなたには、いくつある?

選んだ今の時間より

選ばなかった時間

……いや、

選べなかった時間、だろうか?

私はついついそれを見る

上手くいった私を―――


いつか誰かに教えてもらった

今を見ろ、前を見ろ、と

いるかいないか分からない

違う自分を見ることは、

今の自分をないがしろにすることだと


教えを貰ったその日から

ほんの少し見方は変わる

それは憧れている自分への

ほんの小さな道標

なれる?なれない?そうじゃない

今を良くすること大事

半分自分に言い聞かせだけど

忘れちゃいけないそのことを

私は生きる、今を生きる、

手放した時間は戻らないから

せめて今を、笑っていたい―――


〜シロツメ ナナシ〜

11/23/2025, 5:53:20 AM

『紅の記憶』


紅(あか)と聞いて思い出す


それは―――
沢山の鳥居が並ぶ、長い長い階段
とても綺麗な 赤色が並んでいた
人はもちろん、神様も
こんなに長い階段は疲れないのかな?
と、私は思ったりもした

それは―――
人の和風な結婚式を見た時
男の人は黒い服
女の人は白い服
とても整っていた
特に女の人の控えめで綺麗な口紅が
なんとなく印象に残っていた

それは―――
何もかもダメだった学校の帰り道
テストも上手くいかないし
部活動も伸び悩んでいて
自転車通学の私は
いつも夕日に向かって帰るから
その日は特に記憶に残ってる気がする

それは―――
仕事の帰り道
いつも真っ暗闇を帰るが
夏場になると日が長いから
帰りは夕焼けを眺めながら帰れる
なんてことないことだけど
ちょっぴり得した気分になる
特にここの丘の夕焼けは綺麗だから


それは―――
年末年始の神社の火
決まっていく初詣には
いつも火に近寄って、
夜の寒さを凌いでる
新年が始まるんだって気持ちに
そして、去年までのわだかまりを
ほんの少しだけ、燃やしてくれる


今年もあと
ひと月とちょっと―――


〜シロツメ ナナシ〜

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