『紅の記憶』
紅(あか)と聞いて思い出す
それは―――
沢山の鳥居が並ぶ、長い長い階段
とても綺麗な 赤色が並んでいた
人はもちろん、神様も
こんなに長い階段は疲れないのかな?
と、私は思ったりもした
それは―――
人の和風な結婚式を見た時
男の人は黒い服
女の人は白い服
とても整っていた
特に女の人の控えめで綺麗な口紅が
なんとなく印象に残っていた
それは―――
何もかもダメだった学校の帰り道
テストも上手くいかないし
部活動も伸び悩んでいて
自転車通学の私は
いつも夕日に向かって帰るから
その日は特に記憶に残ってる気がする
それは―――
仕事の帰り道
いつも真っ暗闇を帰るが
夏場になると日が長いから
帰りは夕焼けを眺めながら帰れる
なんてことないことだけど
ちょっぴり得した気分になる
特にここの丘の夕焼けは綺麗だから
それは―――
年末年始の神社の火
決まっていく初詣には
いつも火に近寄って、
夜の寒さを凌いでる
新年が始まるんだって気持ちに
そして、去年までのわだかまりを
ほんの少しだけ、燃やしてくれる
今年もあと
ひと月とちょっと―――
〜シロツメ ナナシ〜
11/23/2025, 5:53:20 AM