適当でいい
そんな真面目に生きるなよ
潔癖だと辛いだろ
期待することに疲れて
失うことにも慣れて
乾いた笑顔もいらない
神様ならここにいない
一緒に汚れようよ
優しく抱きしめてあげる
何回だって言ってやるから
いつか死ぬぼくらのために
「だから、そこで待っていて」
♯my heart
すべて受け入れることが愛だと思っていた。
確かにそんな時期もあったね。
傷跡をなぞる指先はどこまでも優しいくせに、その言葉でぼくを永遠に縛ろうとするから。
悪いけど、もうさよならだ。
(きみのことなんか、早く忘れたい)
♯ love you
「ねえ、おいで?」
彼は優しく笑って両手を広げた。
私は思わず怯む。
「ちょっと、みんなにそんなこと言ってるんじゃないでしょうね?」
疑り深い私に、彼は呑気な声で
「大丈夫、僕は君一筋だよー」
と答える。一体どうなんだか。
二人でブランケットにくるまって、ベランダに出た。星がとてもきれいだ。澄んだ空気が、私の肺の中に入って黒いものを少しずつ浄化してくれる。思わず鼻の奥がツンとして、じわりと涙が溢れそうになる。
背後で彼が少し笑った。
「泣いてるの?」
「泣いてない」
「そんな君には、おまじないをしてあげよう〜。ちちんぷいぷい」
「何それ」
「病める時も健やかなる時も〜」
「…ちょっと待って」
抱きしめられる力が強くなった。私は思わず下を向いた。彼は耳元で囁く。
「 」
「…ばか」
我慢できずに私が顔を上げると、はにかんだ様子の彼と目が合った。
♯伝えたい
1000度で焼かれて小さな骨壷に入ったわたしは、あなたの膝の上で眠る。
雨粒のように眦から流れ落ちる雫がとても綺麗だと思った。
きっと、いくつもの夜が明けたら、またわたしは風になってあなたの元を訪れるでしょう。
抱きしめて、その指先に、頬に熱を灯しましょう。
この花束のような口付けに、あなたはただ笑っていて。