いおりん

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5/23/2023, 10:19:18 AM

逃れられない呪縛


一人暮らしの夜中は、割と不気味だ。
部屋は出来るだけ明るくして、テレビはニュースを垂れ流していた。この時間は友達は寝ている。はっきり言って怖い。寝ればいいかもしれないけど、寝れない。目を閉じるとぼやっと、顔みたいなのが浮かび上がる。キモイ。
部屋の隅っこ、体操座りでスマホを触り、
可愛い子供の写真を見る。そこで、ニヤニヤをチャージし、ベットに入る。目をつぶると、先程見た可愛い子供が、変な化け物に食い殺され、その化け物がこっちに来る。急ぎ、目を開けると、部屋が暗くなっていた。
テレビも砂嵐になっていて、部屋の電気も全て切れていた。怖くなったので、電気を付けようとしたけど、
体が動かない。金縛りだろう。全く動かない。
動く気配がない。ニヤニヤのチャージもできず、
無心を心がける。気が付くと部屋が明るくなっていた。
変わらず電気は切れていたが、カーテンの隙間から漏れ出ている、救いの光は金縛りを解き、私を仕事へと導く。

5/22/2023, 12:52:39 PM

昨日へのさよなら、明日との出会い


24:00。この時間が日にちの狭間。
この時が過ぎれば、今日は昨日になり、明日は今日になる。この瞬間、今さっきまで居た自分は過去の自分になる。例えば、日にちで区切るとしよう。
もし今のこの時間にある今日が含まれ、昨日が除外されたら、昨日の自分は消えてしまうということだ。
ある観点からすれば、昨日も一昨日も一年前も十年前だって、「過去」だ。過去は決定事項で保存されるもの。
変えることの出来ないもの。だから過去の栄光が成立する。と言っても、過去の栄光を語れるのは過去に栄光を得た者しかできない。だから、こんな時間につまみと酒を片手に持って過ごす自分には語れない。

5/21/2023, 1:49:22 PM

透明な水


あんなに透き通った水。普通は美味しいと思う。
けどもし、この綺麗な水に毒が入ってたら?
飲むと死ぬような液体だったら?
そう考えられるのは、用心深い人しか無理だろう。
しかし、そんな人でも自分の村の水だったら?
仲間が入れてくれた水だったら?きっと疑う余地なく
飲むのだろう。だからスパイという職がある。
私には透明で綺麗な水は似合わない。
そこら辺の泥水がお似合いだろう。
なぜなら、これからたくさんの人を殺めるのだから。

5/20/2023, 11:02:43 AM

理想のあなた


1歩ずつ、1歩ずつ変わっていく。
まずは服装から、次に顔周辺、眉毛を整え、眼鏡からコンタクトに変える。金銭的な余裕は日々の節約とアルバイトから増やしていき、徐々に変わっていく。
全ては2年後に行く予定の専門学校の為に。
彼は可愛いものが好きだった。
可愛いぬいぐるみ、可愛い服、可愛い人等など。
挙げたらキリがないが、本人が可愛いと思ったものは全て好きに変換される。そして彼自身も可愛いの対象だ。
「可愛いのが好きだから自分も可愛くなりたいし、可愛い人と付き合いたい!」彼の名言だ。
いわゆる、男の娘に憧れ、可愛い人と恋愛をする、そこに性別など関係無く、ただ単純に可愛いに触れ合いたい
それだけ。ただそれだけの為に、彼は今日も努力をする。

5/19/2023, 3:22:05 AM

恋物語


彼女はキレイだった。
どんな人間も惚れさせる程の美貌の持ち主だった。
彼女にとって恋愛というのは、一種の娯楽で
水を飲むのと同等のレベル。その為プライドが高かった
ある日、街中で超絶イケメンに出会った。
彼女はいつも通り逆ナンする。清楚系とはよく言ったものだ。だが、今回は断られた。それだけでなく、「ブス帰れ」とも言われた。傷付いた。ものすごく!!
今すぐ奴の喉を掻っ切って、揚げて美味しくいただこうと思った。
プライドの高い彼女は、今まで落とせなかった人間はいなく、彼女の中で「超絶イケメン」から「攻略対象」へと変化していく。
それから毎日、「攻略対象」についての情報を集める。
幸いにも、ハンターには人脈があった。
しかし、情報は集まらなかった。
最終手段に出る。尾行だ。
対象の後ろからバレないように着いていく。
彼女は自分の尾行の才能を感じながら、家(?)は特定出来た。家と言うより施設だった。ここから予測できるのは…奴は訳ありなのかもしれない。
ならば、「私が支えてあげないと!」
意気込むハンター兼ヒーラーの美女は、
施設へと足を運ぶ。名も知らぬ、患者の為に。

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