12/17/2025, 10:34:45 PM
しんしんと積もる雪を
室内から眺める
部屋の照明は控えめで
ごう という暖房の音だけ
冷えの残る身体を丸めながら
暖房に縋る
明日は出かけるべきか
そっと 手帳をとりだし
明日の日付けの頁を開く
予定は真っ白で
外も真っ白
どうしようか
【雪の静寂】
12/16/2025, 10:40:00 PM
ずっと ずっと 生きてきたけど
誰も 誰も いなくってしまった
ひとりぼっちのこの世界で
藁にも縋った 禁断の魔法
ごめんなさい 自分のせいで
だけど 貴方なら変えらると
信じた だから
祈るように呪文を唱えた
景色が変わる 時空が歪む
灰色だった色が
徐々に 徐々に 明るくなっていく
ああ やっぱり貴方を信じて
良かった
ありがとう
これが 見たかった景色
ボロボロになりながらも
世界を 運命をかえてくれたんだね
倒れそうになる貴方を
支えるように 抱きしめた
【君が見た夢】
12/14/2025, 10:40:36 PM
僕が君の一番星なら
君にとっての流れ星に
なりたい
【星になる】
12/13/2025, 5:44:47 AM
雑貨屋で買った
小さな 小さな
スノードーム
ドーム内には
マフラーを巻いて
ニット帽を被った
雪だるま
ひっくり返して
もとに戻す
しばらくして
雪がやむ
箱庭の雪は
永遠の冬だ
【スノー】
12/11/2025, 10:22:18 PM
星渡りの梟は
星の欠片を集めながら
夜を駆ける鳥
梟が集めた欠片は
何かを強く願う者の
手のひらに落ちて
望みを叶えるという
そんな伝説を昔
聞いたことがある
都会の明るい夜
何故だか星々が
はっきりと見える今夜
僕の手のひらに一つ
ひかりがゆっくりと
落ちてきた
顔をあげると
虹色を纏った梟が
僕を覗き込むように
電柱に留まっていた
連れて行ってくれるのかい
この地球の どこでもない
場所へ
梟は静かに飛び降り
ふわりと僕の肩へ
飛び移った
【夜空を超えて】