星渡りの梟は
星の欠片を集めながら
夜を駆ける鳥
梟が集めた欠片は
何かを強く願う者の
手のひらに落ちて
望みを叶えるという
そんな伝説を昔
聞いたことがある
都会の明るい夜
何故だか星々が
はっきりと見える今夜
僕の手のひらに一つ
ひかりがゆっくりと
落ちてきた
顔をあげると
虹色を纏った梟が
僕を覗き込むように
電柱に留まっていた
連れて行ってくれるのかい
この地球の どこでもない
場所へ
梟は静かに飛び降り
ふわりと僕の肩へ
飛び移った
【夜空を超えて】
12/11/2025, 10:22:18 PM