12/24/2025, 10:49:53 PM
朧げに思い出すのは
布にくるまれたまま
両腕に抱えられた記憶
裏路地の暗い夜の真冬
暖の前で丸まり
欠伸を一つ
隣に座る君を見る
君はそっと撫でてくれる
今の暖かさも最高だが
君に拾われたあの夜ほど
暖かいものはない
そう思う
ゆらゆらと尻尾を揺らすと
君は笑ってくれた
【遠い日のぬくもり】
12/23/2025, 10:44:05 PM
部屋の照明を落として
目の前のキャンドルに
灯をともす
聖なる夜の厳かな空気
思わず背筋が伸びるが
ゆらゆらと揺れる光が
じわじわと解れていく
【揺れるキャンドル】
12/22/2025, 10:54:11 PM
嘘でも幻でもかまわない
一筋の光が差し込んだ先が
たとえ
自分の信じる道が
周りが避ける道であろうとも
目を凝らしてまっすぐに見つめる
【光の回廊】
12/21/2025, 10:41:21 PM
一日一ヶ月一年と
重ねて重ねていく
言葉と共に
原稿へしたためたこれらを
層にして束にして
名も知らぬ誰かへと届ける
そういうものが
目の前の本棚にある軌跡
【降り積もる想い】
12/18/2025, 10:45:08 PM
家と職場の行き来で
疲弊している鞄の中には
こっそり連れ歩いている
ぬいぐるみがいる
照れと紛失が怖いから
鞄の外見にはつけずに
このコにはいつも
中にいてもらっている
〆切ややることに追われる中で
ひと息 こっそりこのコをみて
元気をもらうのだ
【心の片隅で】