しののめ

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 思えば あれは
 偶然の出会いだった

 人々が行き交う 路上
 周りの音が全て消えて
 君の声だけが聞こえて

 気がつけば
 曲が終わっていた

 名の無い君に 声をかけて
 君を皆に知らせようと
 無我夢中で 共に走った
 
 走って
    歌って
       走って
          叫んで
 
 顔を上げると いつの間か 
 壇上に立っていて
 ライトの花畑が
 一面に 一面に 広がっていた

 隣の君をみる

 夢にまで見た場所に立ち
 マイクを高らかに挙げた君には
 どう写っているのだろうか

 どうか 一緒の気持ちであることを
 願いながら

 息を大きく吸った
 
【君が見た景色】

8/14/2025, 2:19:49 PM