6/22/2025, 10:11:16 AM
お前の側以外、どこに行くところがあるっていうんだよ。
【どこにも行かないで】
6/21/2025, 12:03:54 PM
去る直前、アイツは「生きろ」と言い遺した。
あの時の、傷だらけの背中を、まだ憶えている。
アイツのいない世界で生きていけると、生きていたいと思うはずがない。
アイツがいなくなる前から、そう確信していた。
だからあの時も、できることなら、あの傷だらけの背中を追いたかった。
でも、あの言葉が、オレを現世に縛り付けていて。
実際いなくなった今も、オレは生きている。
生きてしまっている。
オレの信念を、言葉一つで揺るがしてしまったお前が恐ろしい。
お前のせいで、オレはこんな愚かで、惨めな野郎になっちまった。
どうすればいいってんだよ。
お前は一体、オレをどうしたかったんだ。
なあ。
【君の背中を追って】
6/20/2025, 10:02:42 AM
様々な、言葉にできない感情が、最終的に「好き」だとか「嫌い」だとかの言葉に収束する。
なんと便利で、安っぽくて、重たいんだろう。
【好き、嫌い、】
_____
自分の発する「好き」が、薄っぺらにならないように。
6/19/2025, 9:28:06 AM
小指に寄せる期待。
強くて頼りない、その赤色は、
【糸】
6/16/2025, 12:20:21 PM
家の玄関を出たら、道路を挟んで反対側に公園がある。
目の前に俺の家があるってのに、アイツはいつもこの公園に引き留めてきて、ベンチに並んで座ってアイスを食べてた。
道をいくつか曲がったところには、交番がある。
アイツ、交番の目の前で滑って転んで、駐屯してた警察官に吹き出されてたな。
さらに進むとあらわれるのは、狭いくせに車通りの多い道。
…あの雨の日、アイツが傘を忘れて、二人で俺の傘に入って帰ってた。
この道を歩いている途中、でかい車が通ってきて、よけた拍子にアイツの頬に鼻が触れて…
あの時からだったか、アイツを意識するようになったのは。
ああ、そういえば、この道を抜けた先には………
【記憶の地図】