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3/5/2025, 12:08:02 AM

絡めた小指の感触を憶えている限り、その約束は永遠に。



【約束】

3/3/2025, 12:48:39 PM

ひらり、と視界を横切ったのは。


一匹の蝶。


のような君だった。



初めて見たのに、なんだか懐かしい感じがして。


操られるように、君の後ろ姿を追った。



【ひらり】

3/2/2025, 10:34:59 AM

あら、お客さん?
どうぞ、ゆっくり見ていって。



あら、お客さん?
違うの?冷やかしはごめんよ。



あら、お客さん?
違うの?匿って欲しい?仕方ないわね…



あら、お客さん?
…違うようね。
ん?そんな子、見てないわ。帰ってちょうだい。




…もう大丈夫よ。
あんなやつらに追われてるなんて、一体何をしたの?

ふーん、とんでもないことしたわね。そんな小さな体で。

動じないのかって?まあ、もっと酷いものを見たことがあるからかしらね。

とりあえず、あなたはしばらくここにいなさい。
外に出てもまた追われるだけよ。






…あら、お客さん?
違うの?
冷やかしでも、人を探して訪ねてきたわけでもない?
へえ、じゃああなたは一体、



【誰かしら?】

3/1/2025, 11:10:52 AM

「はい、これ」

と、何でもないようにアイツから渡されたのは、一本の花。
濃い紫色の、これは何の花だろうか。

この花の理由を聞いたら、「この色、お前にぴったりだろ?」という、アイツらしい単純な答えが返ってきた。

とりあえず礼と共に受け取り、家で調べてみた。



花について調べると、必ずと言っていいほど花言葉に関する情報も目にする。

まあアイツは花言葉なんて気にしちゃいないだろうが、念のため、念のためと言い聞かせて調べた。


花言葉というのは複雑で、その花全体の花言葉もあれば、色や本数によっても違う花言葉がついてくる。


そういうとき、どれを取ればいいのか分からないが、もしこの花で、全体の花言葉を取るなら…








なんだか、満更でもない、むず痒いような気持ちが、芽吹いた。


【芽吹きのとき】

_______
モチーフとなった花はアネモネです。

2/28/2025, 1:40:31 PM

アイツの手料理を初めて食べたあの日。
あまりに優しくて、温かくて、途中から泣きながら食べたのをよく覚えている。



【あの日の温もり】

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