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2/2/2025, 1:55:05 PM

手紙を書いた。
いわゆるラブレターと言われるもの。

なけなしの語彙力で、気持ちを伝える文を綴ってみた。
何度も推敲を重ねる。




突然吐き気が襲い、口を塞ぐ。
気持ち悪いと思ってしまった。あの人に告白する自分が。

好きなのに。


いや、好きだからこそじゃないか?
好きだから、離れていってほしくない。
でも告白したら、離れていくかもしれない。
離れていかなかったとしても、恋人として一緒にいる自分が想像できない。想像したくない。
それならいっそ、しないほうがいいじゃないか。
でも、告白しなかったら、誰かに取られるかもしれない。
それは嫌だ。自分が一番近くにいたい。
でも、でも、でも。


ぐるぐると思考が巡る。
脳味噌まで気持ち悪くなってきた。



しばらくの後。

結論がでないまま、手紙だけを粉々にした。


【隠された手紙】

2/1/2025, 10:48:33 AM

消えるみたいだから、お別れを言いに来た。


突然でびっくりするよね、わかる。私が一番驚いてる。


でも、なんか、不思議と怖くな んだ。


 っと、 うなる前に君に出会えたからだね。


ありがとう。今ま 、すごku幸せだ た。

君を残 てい  は寂しiけど、元気で 。




そ  ろ時 nnみた だね。



最goにこれ  言 せて。



あiしてr 。


    。


【バイバイ】

______
最期の声、届いたよ。

1/31/2025, 2:48:34 PM

人生という旅の途中で出逢った、大切な人。
孤独を決め込んでいた自分の心の中に、初めて入ることを許した人だった。



長いこと、二人で旅をした。
名前のつかない関係のまま、ただ旅をした。
そうした中で芽生えたのは、愛だった。

世話をせずとも勝手に育っていった愛は、あっという間に抱えきれないほどの大きさになった。

そのかけらをそっと差し出すと、その人は「一生大事にするね」と言って、心の真ん中に飾ってくれた。


その日から、二人だけの旅路は、どこまでも続くものになった。




【旅の途中】

1/30/2025, 10:42:15 AM

そんな顔、そんな仕草、

俺は知らない。



何も知らない。何も。
知らなすぎた。ずっと一緒にいたのに。



どうにももやもやして、イライラして、
唇を噛み、そんな自分に驚いた。




あーあ。

アイツの一面も、
アイツに対する自分の気持ちも、
無意識に出るクセも、
全部知っちまった。


【まだ知らない君】

1/29/2025, 11:56:16 AM

あなたは太陽。

日陰者の自分にとっては、縁のない存在だと思っていた。



なのに、自分の居場所を侵食するかの如く、あなたは近づいてきた。



許せない。

安置を奪ったあなたも、そんなあなたが気になるようになってしまった自分も。



【日陰】

_______
好きだけど嫌い。嫌いだけど好き。

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