人生という旅の途中で出逢った、大切な人。
孤独を決め込んでいた自分の心の中に、初めて入ることを許した人だった。
長いこと、二人で旅をした。
名前のつかない関係のまま、ただ旅をした。
そうした中で芽生えたのは、愛だった。
世話をせずとも勝手に育っていった愛は、あっという間に抱えきれないほどの大きさになった。
そのかけらをそっと差し出すと、その人は「一生大事にするね」と言って、心の真ん中に飾ってくれた。
その日から、二人だけの旅路は、どこまでも続くものになった。
【旅の途中】
1/31/2025, 2:48:34 PM