街
高校生の頃、学校帰りに友人達と街に繰り出すのが好きだった。
毎日のように遊んでいた。
今ではそれぞれが家庭を持ち、会えるのが数年おきになってしまった。
彼らと遊んでいた日々は僕にとって、人生という荒波を乗り越える上でとても大切な思い出だ。
朝日の温もり
朝の日差しの温もりを感じながら眠い目をこする。
1日の始まりが良い天気だとその日の気分までも高揚する。
僕はあと何回そんな温もりを感じることができるのだろう。
ウクライナやイスラエルのニュースを見てふとそんなことを考えた。
岐路
振り返ると様々な選択肢の中、選んできた。
それ以外の選択肢を選べないということもあった。
岐路から先へ続く道は、輝いているように見えるものもあれば暗いものもある。
だが、その道も進んでみないとわからないものだ。
輝いている道にも落とし穴はあり、暗い道にも必ず光が差す。
どのような道を選んでも続く未来が全ての人にとって幸せなものであるように願う。
世界の終わりに君と
世界が終わるというのはどういう状況なのだろう。
自然災害、疫病、複数の国家間の戦争が同時多発的に発生した時だろうか。
それとも巨大な隕石の衝突か。
もしも、世界が終わりを迎えるのならば僕は最愛の家族と平穏な日々を過ごしたい。
友人にも最後に感謝と別れを告げたい。
世界の終わりを頭の中でシミュレーションしていると会いたい人が沢山浮かんできた。
最悪
連帯保証人になっていた父が借金を背負い資産を全て失った。
僕は、家計を支えるために夢を諦め働くしかなかった。
精神状態が最悪のとき、川に身を投げてこの生を終わらせようとしたことがあった。
最後に家族への感謝を残したいと思い、近くのダイソーでお菓子を2つ買おうとした。
飴とチョコレートだ。
会計を済ませ、最後の時をどう過ごそうか考えていたら、頭をハンマーで殴られたような衝撃的な言葉を店員さんから聞いた。
「”また”お越しくださいませ。」
もちろん言った店員さんは社内の規定にそって発言したに過ぎないのだろう。
だが、この時の僕には自分に再びの可能性があるのかもしれないと生きることに前向きな気持ちが沸き起こってきたのだ。
僕は泣きながら家路に着いた。
きっと誰かに自殺を止めて欲しかったのだ。
僕の場合、止めてくれたのは見ず知らずの店員さんだった。
あなたの何気ない一言が誰かの命を救ってきたのかもしれない。
僕は店員さんの一言に救われたことを生涯忘れない。