最悪
連帯保証人になっていた父が借金を背負い資産を全て失った。
僕は、家計を支えるために夢を諦め働くしかなかった。
精神状態が最悪のとき、川に身を投げてこの生を終わらせようとしたことがあった。
最後に家族への感謝を残したいと思い、近くのダイソーでお菓子を2つ買おうとした。
飴とチョコレートだ。
会計を済ませ、最後の時をどう過ごそうか考えていたら、頭をハンマーで殴られたような衝撃的な言葉を店員さんから聞いた。
「”また”お越しくださいませ。」
もちろん言った店員さんは社内の規定にそって発言したに過ぎないのだろう。
だが、この時の僕には自分に再びの可能性があるのかもしれないと生きることに前向きな気持ちが沸き起こってきたのだ。
僕は泣きながら家路に着いた。
きっと誰かに自殺を止めて欲しかったのだ。
僕の場合、止めてくれたのは見ず知らずの店員さんだった。
あなたの何気ない一言が誰かの命を救ってきたのかもしれない。
僕は店員さんの一言に救われたことを生涯忘れない。
6/6/2024, 10:55:55 AM