NoName

Open App
4/13/2025, 2:42:56 PM

ひとひら…



3歳くらいだったか…

一度だけ、ピアノを習ったことがある。



習った……?

大きなピアノの前の椅子に座った。

先生が隣に座って

彼女は やさしく言った。


「手は、タマゴを持つようなかたちにしなさい」


私は、タマゴを持つ自分を想像した。

そして、一生懸命に その手の形を作った。


「だから、タマゴを持つように!」

先生の声は だんだん大きくなった。

どこが悪いのか全く わからなかった。



ついに私は先生の気に入る形の手を作れなかった。

泣いたか泣かなかったか…

ピアノの記憶はそこで途切れている。



言の葉 ひとひら…

されど ひとひら…



私の手はとても小さかった。

大人がタマゴを持つのと、3歳の子が持つのとは違う。


タマゴを持つ以外の手のかたちを言ってくれていたら

今ごろ私は

ピアニストになっていたかもしれないのになぁ


……ないか。

4/13/2025, 4:55:51 AM

風景……




この春、私はアリのゲームを卒業した。


卒業なんていうと カッコいいけど

要するに ハマりすぎてやめざるを得なくなった。


目が覚めてすぐにアリの巣の様子を見に行く…


会社のトイレで突然決意した。

用を足しながらアリの巣の様子を見ようとして

…これは いけないと 思った。


その夜、日本人のアリ友達に短い手紙を書き

私は 南米のコロニーを去った。



私が居なくなっても

あの風景は スマホの中に存在する


私のアリの巣も、風景の一部として有ることだろう。


4/7/2025, 8:10:55 PM

フラワー…



繰り返し読んだ本があった。


その本は、保育園の棚にあった。


やさしいことをすると、花がひとつ咲く


そんな内容の話だった。



卒園の日、園児たちは一冊ずつ本をもらった。


私は、その本がとても好きだったし


その本を貰えると思い込んでいた。


でも、私の番が来て


選べる本の中に、その本は無かった。




それから一度も、あのお気に入りの本を読んでいない。


でも………と思う。


数十年たった今でも、本の内容はよく覚えている。


挿入された切り絵の美しさもそのままに




卒園式のあのとき、


私の花が、花さき山に咲いたのかもしれない。

3/29/2025, 9:51:14 PM

涙……




♪ダメだもうダメだ涙も拭けない

♪そんな自分変えたくて今日もゆく



明日も の歌詞だ。

何かのテレビで聞いてとても好きな歌になった。



この歌の主人公はとても頑張り屋さんだ。

それから、歌っている人の声がこれまたかわいい。




それはさておき、

泣くことには、ストレス浄化作用があるという。

最近、涙腺ゆるゆるな私だ。



うーん、浄化されている……

3/27/2025, 11:25:25 PM

春爛漫…





渡された桃色の粒のむ君よ 安楽死って犯罪だよね







私は、幸せすぎると死を考えてしまう。


みんなそうなんだろうか?

Next