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8/3/2024, 9:23:31 AM

病室…



父が前立腺癌になったときの話だ。


主治医の先生から手術の説明を受けた。

母と妹と私、女三人が説明を受け父は別室に居た。

おろおろと泣く母を前に先生は淡々と説明を終え

それから言った。


「大丈夫ですよ、ボクは失敗しないので。」


ドクターXのキメ台詞だ。



もちろん、手術にどんな危険があるかわからないのは

理解している。説明も受けた。

けれど、実際に言われたときの安心感は半端なかった。


主治医の先生は、六時間に及ぶ手術を成功させた。

感謝しかない。

まさにドクターXだった。




私はドクターXのドラマは好きでよく観ていた。

しかし、あの手術以降観なくなった。


ドクターXのドラマには、その他の医師も出るからだ。

患者にとって、医師は全員ドクターXでなくてはならない。



そんなことをちょっと思い出した。


…父は今も元気です。




7/31/2024, 11:30:22 PM

だから、一人でいたい。…



とてもキツくて耐えられないものを抱えたとき

ポジティブな人に相談したことがある。



とてもポジティブな返事が来て

私はどうしょうもなく孤独を感じた。



殺人事件が起きた。

そんなになる前に相談してほしかったと言う。


相談したのだ。

けれど、相談された方は、軽く流した。

相談されたことさえ覚えていないほどに。



自分の欲しい答えをくれるのは誰だろう。

結局、自分のするように人生は動いてゆく。



仕事の時間だ。

ではまたね。

7/30/2024, 11:23:13 PM

澄んだ瞳…



後輩の男の子に相談された。

カラコンを入れたいけどどうしよう?




当時カラーコンタクトは今ほど品質も良くなく

眼球にキズがつくとか言われていた。




彼はバンドのドラムをやっていた。

外見よりも腕を磨けと私は言った。




彼のバンドはそこそこ人気があった。

その後彼がカラコンを入れたかどうかは知らない。




今、街でカラコン売り場を通ると当時を思い出す。

今なら反対しないし、自分も入れるかもしれないなぁ…

7/30/2024, 12:55:43 AM

嵐が来ようとも…





吹くからに 秋の草木(くさき)の しをるれば

むべ山風を 嵐といふらむ




昔の嵐と現在の嵐とでは規模がだいぶ違うだろう。

私の子供の頃と比べても、現在は、やはり違うから。



自分だけは死なないなんてことはありません。

自分で自分の命を守る行動をとってください。



7/28/2024, 11:28:28 PM

お祭り…



昔、どうしても欲しくて

お祭りで買ってもらった ひよこ



ひよこのひーちゃんは

羽根が白くなるまで成長した。


しかしある日、突然姿を消した。



猫に取られたんだろう

そう親が言い、私はそのまま信じた。



ところが、それを覆す新事実が最近発覚した。



認知症になった父が

孫(息子)に

ニワトリの締め方を得意げに話していた。




………。


時効だ。

聞かなかったことにした。

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