「小さな愛」
愛に大きいも小さいもないよ。
相手を大事に想う気持ちだから。
小さくても、大きくても。
それは変わらず尊い気持ち。
「空はこんなにも」
空はこんなにも青いのに。
空はこんなにも広いのに。
空はこんなにも皆の上に平等なのに。
私の心は晴れず。
ただ貴方だけを追い求めている。
貴方はこの空の上に居るの?
少しでいいから、顔を見せてよ。
会いたいよ……
「子供の頃の夢」
娘の子供の頃の夢。
「大きくなったら犬になりたい」
……可愛いけど……せめて人で居て……
「どこにも行かないで」
その言葉が喉まで出かかっているのに。
心の中では叫んでいるのに。
現実の私が発した言葉は
「わかった。サヨナラ」だった。
物わかりの良いフリ。
諦めたフリ。
クールなフリ。
現実の自分に嘘をつき続け。
周囲にも自分の姿を欺き続け。
何も得るものはないのに。
むしろ失うばかりなのに。
全て解っているのに、その一言が言えない。
馬鹿な自分を自覚しながら、馬鹿な真似を繰り返す。
そして、自分の指の間から零れ落ちたモノを悔やみ続ける。
「君の背中を追って」
いつも君の背中を追っていた。
子供の頃から君は活発で、頭も良くて、クラスのリーダーで、皆に好かれていた。
それに比べて僕は、背も小さくて、勉強もスポーツも程々。
顔も並で目立つ事はなく、僕の事を知らない同級生も居るんじゃない?位の存在だった。
でも、君はいつも僕の事を気にかけてくれて、いつも声をかけてくれていた。
同情とか、クラス委員としての責任感とか、そんな事からだと思うけど、僕は嬉しかったんだ。
そして思ってた。
いつか、君に似合う様な、ちゃんとした大人になりたい。
君に見合う様な、いい男になりたい。
それが僕の原動力になって、ここまで来れたんだ。
君のおかげで僕は強くなれた。優しくなれた。
そして、今でも追いつけたとは思ってないけど、君が振り向いた時に見える程度の位置には居られたから。
君が僕を見つけてくれた。
見出してくれた。
そして、今。
今度は君ではなく、僕と君の愛の結晶の、小さな背中を追いかけてる。物理的に(笑)
やんちゃな娘に振り回されながらも、毎日充実した日々を過ごしている。
この上ない幸せを感じながら、君の笑顔に包まれて。