「君の背中を追って」
いつも君の背中を追っていた。
子供の頃から君は活発で、頭も良くて、クラスのリーダーで、皆に好かれていた。
それに比べて僕は、背も小さくて、勉強もスポーツも程々。
顔も並で目立つ事はなく、僕の事を知らない同級生も居るんじゃない?位の存在だった。
でも、君はいつも僕の事を気にかけてくれて、いつも声をかけてくれていた。
同情とか、クラス委員としての責任感とか、そんな事からだと思うけど、僕は嬉しかったんだ。
そして思ってた。
いつか、君に似合う様な、ちゃんとした大人になりたい。
君に見合う様な、いい男になりたい。
それが僕の原動力になって、ここまで来れたんだ。
君のおかげで僕は強くなれた。優しくなれた。
そして、今でも追いつけたとは思ってないけど、君が振り向いた時に見える程度の位置には居られたから。
君が僕を見つけてくれた。
見出してくれた。
そして、今。
今度は君ではなく、僕と君の愛の結晶の、小さな背中を追いかけてる。物理的に(笑)
やんちゃな娘に振り回されながらも、毎日充実した日々を過ごしている。
この上ない幸せを感じながら、君の笑顔に包まれて。
6/21/2025, 10:21:38 AM