「哀愁を誘う」
私にとって一番哀愁を誘われるのは、ご飯が欲しい時とか、構って欲しい時のニャンコの背中。
あの丸みが、堪らない。
「鏡の中の自分」
鏡の中の自分を見ると、しみじみと「歳取ったな~」と思う。
顔つき、体のライン、髪の色、肌のハリ。
全部が昔とは違って、明らかに年齢を感じる。
でも、今の自分は嫌いじゃない。
色んな事があって、色んな思いをして。
泣いたり、笑ったり、傷付いたり、傷付けたり。
反省して、努力して、繰り返して、改めて。
良いも悪いも、全て経験だと思って、糧に出来る様に頑張ってきた。
顔やスタイルが良い事も大切だと思うけど、人の価値はそれだけじゃない。
失った時を数えても無駄なだけだし、だったら時を重ねて得た物を喜んだ方がいい。
時を重ねないと得られない物の価値を、充分に味わった方がいい。
今の自分がベストだとは思わないし、とてもそんなおこがましい事は思えない。
これからも自分では成長するつもりでいるし、まだまだ発展途上。
でも、これまで自分が頑張ってきた事は自分が一番知ってるから。
だから、鏡の中の自分を好きだと言える。
そして、そう言える自分になれた事を、誇りに思うし、これからもそう言える自分である為に、歩き続ける。
「眠りにつく前に」
今日という一日が終わり、私は満たされた気持ちになる。
正直一日中忙しくて、なんやかんやバタバタしてる内に一日が終わった。
でも、自分の好きな仕事をして、自分の好きな家族の為に家事をして、自分の趣味にも時間を使って。
そして、一番は大事な子供と過ごして。
体調が悪くてもしなければならない事は減らないし、しなかったら結局は翌日以降に自分がしんどいだけだし。
だから、思う通りには休めないけど。
でも、君と過ごして、どうでもいい様な君の話を聞いて。
時には寄り添って、叱って、一緒に笑って。
全てがかけがえのない時間。
いつまでこうしていられるのかは、わからない。
君もいつかは大人になって、親元を離れるだろうし。
でも、それまではこの時間を大切にしたい。
そう思えるから、どんなにバタバタでも、大変でも。
毎日が君からのプレゼントで、一日の終わりには満たされた気分で居られる。
考えたら、眠る前に幸せを噛み締められるって、本当に贅沢な事だと思う。
ママに沢山の幸せをくれて、有難う。
ママに生き甲斐をくれて、有難う。
大好きだよ。
「永遠に」
貴方の瞳が好きだった。
私の隣で、少し照れて笑う顔が好きだった。
ハスキーな声も、少し猫背なところも。
手を繋いた時に、照れ隠しに指先や掌をくすぐるところも。
貴方の何もかもが、全てが好きで。
貴方を見つめて、貴方の声を聞いて。
貴方に触れて、貴方に抱かれて。
そんな日が永遠に続くと思っていた。
でも、終わりは突然やってきて。
貴方の隣は私の指定席ではなくなった。
他の子が、私の立ってた場所にいる。
そこは、私の場所なのに。
その人は、私のモノなのに。
見たくない。
聞きたくない。
信じたくない。
渡したくない。
……許せない……
どうすればいい?
何をすればいい?
悩んで、苦しんで、泣いて、叫んで。
そして、出した答え。
哀しみで狂った私が出した答え。
妖しく光る包丁。
呻く貴方。
彼女は一緒に殺してあげない。
あの世でも貴方と一緒にはしてあげない。
これで、貴方は永遠に私のモノ。
そして、私も永遠に貴方のモノ。
「理想郷」
この世に理想郷はあるのだろうか。
皆が理想通りの行動が出来たら、そこは理想郷になるのだろうか。
理想を語るのは簡単で。
でも、成し遂げるのは難しくて。
理想を口にすると、囃し立てたり馬鹿にしたりして、「綺麗事」と言う人がいる。
少しでも理想に近付こうと善行をしても、「偽善者」と言う人もいる。
でも、そんなどうでもいい外野の声になんか、惑わされたくない。
理想を語るだけで全く行動が伴わなければ、誰に何かを言われてもしょうがないけど、今、頑張ってるその時なら。
何もしない、関係のない外野のヤジなんてただの騒音。雑音。
綺麗事でも、それを口にする事さえ出来なくなったら、駄目だと思う。
偽善でも、よく言われる「やらない偽善より、やる偽善」(ちなみに、この元ネタは2ちゃんねるらしい)。その通りだと思うから。
よく有名人が募金すると、「売名行為だ!!」とかって言う人もいるけど、誰にも迷惑かけないし、むしろそれで助かる人がいるのに、何で文句言うの全くわからない。
犯罪や人に迷惑をかけて手に入れたお金なら問題だけど、人助けの為のお金に綺麗も汚いもあるか?って思う。
金も手も出さんヤツがグダグダ文句言うな!!口出したきゃ、金か労働力か知恵か、兎に角何か出せよ、って思ってる。
だから。
人にどう言われようが、どう思われようが。
どんどん理想を口にして、良い思う事はすればいい。
それが間違ってたら、謝ったりやり直せばいい。
不安とか、心配とか、人目とか、噂とか。
そんなどうでもいい些末な事に振り回されて、理想から遠ざかる方が、もっと良くないと思うから。
もしかしたら、そうやって皆が心置きなく理想を追える場所が、理想郷なのかもしれない。
まだ出来上がってないけど、これから出来上がる、そんな理想郷。