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9/8/2024, 12:19:55 PM

「胸の鼓動」


貴方の胸の中で、貴方の鼓動を聞くのが、好きだった。
トクン、トクンって、落ち着いたリズムが好きだった。
時々、「大好きだよ」って言うと、途端に照れて鼓動が早くなって。
それを聞くのが楽しくて、嬉しくて。
ついつい貴方をからかってた。

私だけがこの鼓動を、この場所で聞ける事が嬉しくて。誇らしくて。
貴方のリズムを覚えてしまう程、貴方に抱きしめられてた。

あれから何年も経って。貴方と長い年月を過ごして。
溢れる程の愛情を貴方に貰って。
本当に幸せな人生を過ごせたのは、貴方のおかげです。

お互い白髪になって、足腰も言う事をきかなくなって。
目も耳も、記憶力まで悪くなって。
それでも、昔と変わらず貴方が好きで。愛しくて。
「生まれ変わっても又一緒になろうね」って、ありがちな約束もして。

もう貴方の鼓動を聞く事はないけど。
貴方の笑顔を見る事もないけど。
貴方の声も聞けないけど。
今日が貴方との最期の日です。

でも、私は本当に幸せでした。
貴方と過ごせた時間が私の宝物です。
貴方に愛された事が私の誇りです。

ありがとう。

9/7/2024, 10:28:41 AM

「踊るように」


今は洗車って言ったら、コーティングして後はセルフで水洗い、とかが多くなってきたけど、昔はガソリンスタンドの洗車で、スタッフの人が拭き上げやら中掃除やら全部してくれてた。

その時代に、あるガソリンスタンドでスタッフの人が踊る様な動きで、って言うかほぼ踊りながら作業してくれる所があって、業界内の洗車コンテストでも優勝して、ニュースにも出てた。

で、その時に言ってたのが、別に踊ろうと思ってやった訳じゃなくて、作業を効率化しながら動いていた結果、こんな動きになった、って。

心の中では、「そんな訳あるかい!!」ってツッコミと、「いやいや、意外とそんなもんかもしれん。流れる様な作業が実は効率いいかも?」って何故かフォローする様な気持もあって。

まぁでも見てたら楽しめるし、作業も丁寧だし、店的にも売上も上がっただろうし、みんなwinwinで誰も困らないし、全部いい感じだな、と思った。

やっぱ幾つになっても遊び心って大事だよね。

9/6/2024, 10:32:57 AM

「時を告げる」


毎日正しく時を刻んでくれる時計。
正午になると鳴る自治体の音楽放送。
時間通りになる近所の学校のチャイム。

入学式、卒業式、成人式、入社式。
時が経った事を知らせてくれる。

誕生日、記念日、金婚式、還暦のお祝い。
思い出を振り返りながら、時間の経過を告げてくれる。

でも、一番正確に毎日の時間を告げてくれるのは、自分の腹時計だったりする、どうでもいい様な事実······

9/5/2024, 11:50:32 AM

「貝殻」


子供の頃海に行って、貝殻を拾うのが楽しみだった。

二枚貝、巻貝。色とりどりのキレイな貝もあれば、見るからに食用の、美味しそうだけど地味な貝もあった。

キレイな貝は宝物で、たまにお祭りなんかで売ってる貝殻の詰め合わせ?みたいなのも、全部が宝物だった。

大人になって、ただキレイというだけではなかなか価値を見い出せなくなり、ブランドだったり、金額だったり、流行りだったり。
色んな付加価値が気になって、純粋にキレイだけでは楽しめなくなって、あんなに輝いていた宝物が色褪せて見えた。

でも、その時期も通り越すと又、純粋にキレイ、というだけで楽しめるようになった。宝物、とまでは言えないけど、捨てたくはないし、飾っておきたいと思えた。

その物以外の余計な部分を削ぎ落として、ただ自分の価値観や感受性で、良い物を良いと、好きな物は好きと、自信を持って言える様になった。

貝殻は何も変わってないのに、自分が変わったせいで見え方が全く違う。価値が全く違う。

多分、貝殻だけじゃなくて、世の中全部そうなんだろうなあ、って今思った。

9/4/2024, 11:26:50 AM

「きらめき」


湖の水面に反射する光。
木々の間から差し込む光。
子供が水遊びする時の水飛沫。

綺麗なアクセサリーの輝き。
華やかな世界の輝き。

生き生きとしている人の輝き。
一生懸命勉強したり、仕事をしたりしている人の輝き。
苦しくても、歯を食いしばって頑張る人の輝き。
当たり前の毎日を、当たり前に過ごせる様、日々キチンと生活している人の輝き。

君の笑顔。
君の少し困った時の顔。
一生懸命何かをしてる時の顔。
何なら、怒った時の顔も。

君の生き方の全てが、きらめいてる。

君に見合う自分でいたいから、自分も頑張れる。
頑張らないといけないと思える。
きらめく君に認められる、きらめく自分でいたい。

そう思わせてくれる君が大好きです。
そう思わせてくれる君に、有難う。

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