ショコラ

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5/8/2026, 9:51:01 AM

【初恋の日】 

○街(夜)
   夜空に浮かぶ月。
   車道を走るヘッドライトのついたバイクに乗る
   茜。
   背中には勇二が俯き腰の部分をつかみ乗ってい   
   る。
   爆音が響く。
茜「やっぱり誰もいない車道を走るのは気持ちいい 
 な!!なあ勇二!!」
   笑う。
勇二「……」
   目の前にヘッドライトのついたバイクに乗った  
   三人の男が見えてくる。
   急ブレーキをかける茜。
勇二「うわ!?」
   被っているヘルメットが茜の背中にぶつかる。
茜「勇二そこで座って待ってろ」
勇二「え、え!?」
   バイクから降りる茜。
   男たちもバイクを降りる。
   茜と男たちが互いに向かっていき目の前で
   止まる。
茜「誰かと思えば金鳥会のチンピラどもじゃねえか」
男A「このやろ…」
   殴りかかろうとするのを男Bが手を横に伸ばして
   止める。
男B「いや、いやどっちがチンピラですかね?」
   笑顔。
男B「ちょっくらお礼にきてやったぜ」
   睨み付ける。
茜「弱い者いじめしてた顔よごしをしばいてやったん  
 だしいいお礼きた…」
   金属バットを持った男Cが襲いかかる。
茜「やっぱりチンピラだな」
   横によける。
   男Cの顔面を殴る。
   男Cは鼻血をだして倒れる。
茜「次はどいつだ?」
   血のついた拳を二人に向けて笑みを浮かべる。
男A「次は俺が…」
男B「いや俺がいこう」
   ポケットから刃物を取り出す。
茜「……しょうがねえな」
   頭をかく。
茜「拳の使い方教えてやるよ!!」
   拳をパキパキ鳴らす。
   男Bが刃物で切りかかる瞬間に腹を殴る茜。
   男Bはお腹を抑え倒れる。
   茜の顔が傷つき少し血がでる。
茜「っ……」
   一瞬片目をつむる。
茜「さてと」
   男Aを睨む。
男A「ち、ちくしょー!!」
   背を向けバイクに乗り去っていく。
勇二「か、カッコいい!!」
茜「は?」
   勇二のほうを振り向く。
勇二「あかねえって怖いと思ってたけどすごくカッコ 
 よくてヒーローみたいだったんだね!!」
   笑顔。
茜「ヒーローってお前……まあ間違っちゃいねえけ 
 ど……」
   頬を赤くして頭をかく。
勇二「僕大きくなったらあかねえと結婚する!!」
茜「ばーか!!俺より弱いやつと結婚するわけねえだ 
 ろ!!」
勇二「じゃあ僕今日から強くなるよ!!」
   拳を突きだす。
茜「おう!!」
   勇二の目の前で突き出した勇二の拳に拳を突き
   だし当てる。 
   バイクに乗る。
茜「そんじゃ全速力でいくからしっかり捕まってろ 
 よ!!」
勇二「うん!!」
   茜の腰をつかむ勇二。
   爆音と共に走り出すバイク。

5/7/2026, 9:59:19 AM

【明日世界が終わるなら……】

○バー(夜)
   クラシックが流れている。
   カウンターには弘樹と葵が座って話をしてい   
   る。
弘樹「本当俺の人生なんてろくなもんじゃない」
葵「そうなの?」
   首を傾げる。
弘樹「クラスメイトを大ケガさせて高校退学。
 そしてボクサーになったんだが……」
葵「え!?ボクシングの選手なんだ!!私ボクシン 
 ング好きだから見に行きたい!!」
弘樹「……」
葵「どうしたの?」
   歯を食い縛り拳を握りしめカウンターのテーブ 
   ルを見つめる弘樹の顔を覗きこむ。
弘樹「一年もたたず目をダメにしちまった……」
葵「そうなんだ……」
   目を反らす。
   無言のままお互い目の前のカウンターのテーブ
   ルを見つめる。
マスター「お待たせしました」
   二人の前にワイングラスを置く。
   ワイングラスを手にもって葵の目の前でかかげ
   る弘樹。
   弘樹のほうを見る葵。
弘樹「最後にこんな美人と飲めたことだけは幸せだ」
   葵を見て笑う。
葵「……」
   笑みを浮かべワイングラスをかかげる。
弘樹.葵「世界の終わりにカンパ~イ!!」
   ワイングラスが当たり"カーン"と音が鳴る。







3/28/2026, 11:15:17 AM

【見つめられると】

○教室(朝)
   生徒たちの話声や笑い声。
   机の上にうつ伏せになって寝ている達也。
   奈々が達也の耳元で
奈々「おーい。遅刻だぞ~」
   と囁く。
   達也は顔を上げる。
奈々「おはよう」
   と達也を見つめ笑みを浮かべる。
達也「……」
奈々「何……?」
   奈々は首をかしげる。
達也「……」
奈々「ち、ちょっと何よ……!?」
   奈々の顔が少し赤くなる。 
達也「口の横に白い歯磨き粉ついてる」
   自分の口の横を指差す。
   奈々の顔が真っ赤になる。
奈々「このバカ!!」
   拳を握り達也の頭を殴る。
達也「いてえ!!」
   頭の殴られた部分を手で押さえる。
奈々「そういうことは、見てないで早く言いなさい 
 よ!!」     
達也「考えてたんだよ」
奈々「何をよ!?」
達也「歯磨き粉じゃなくて生クリームなんじゃない     
 かって……」                     
奈々「この……」
   拳を握り震えさせ
奈々「アホ~!!」
   達也の頭を殴る。

  

3/8/2026, 11:21:01 AM

【お金より大事なもの】

○居間(夜)
   破れた障子戸。
   畳に転がるビール瓶や空き缶。
   ちゃぶ台を間に向かい合う正座する娘と
   あぐらをかき缶ビールを片手に真っ赤な顔した
   父。
父「い……いま……なんて……言った……?」
   目と口が大きく開く。
娘「だから断ってっていったの!!」
父「お前わかっているのか!?幸せになるチャンスを 
 逃がしてるんだぞ!!彼は大金持ちなんだぞ!!」
   缶ビールをちゃぶ台に叩きつける。
娘「お金よりも私は自分で選択することが大切だと    
 思ってる!!これは私の選択じゃなくてお父さんの
 選択でしょ!?」 
父「この……っ!!」
   空になった缶を握り潰す。
   眉間にシワがよる。
父「ふざけるな!!」
   両手を思いっきりちゃぶ台に叩きつけ立ち上が   
   る。
娘「本当のことでしょ!?」
   立ち上がる。
父「俺がお前の幸せをせっかく考えてるのに……もう      
 いい!!出てけ!!」
   娘を指指す。
娘「こんな家出てってやる!!」
   障子戸を思いっきり閉めて出てく。
父「……」
   あぐらをかいて座る。
父「ちくしょー!!」
   両手でちゃぶ台を返す。

3/7/2026, 1:47:34 PM

【月夜】

○森の中(夜)  
   満月の夜空。
   真っ暗な森。
   狼の鳴き声が聞こえる。
   後ろから草むらをかき分ける音がする。
不知火「何かくる!?」
   剣を鞘から抜くと勢いよく後ろを振り向く。
ネコ「にゃー」
   満月に照らされたネコがこちらを見て鳴てい  
   る。   
不知火「なんだネコか……」
   息を吐き、肩を落とす。
   剣を鞘にしまうとしゃがみ込んでポケットから    
   パンを取り出しネコの前に差し出す。
不知火「これをやるからもう帰れ」
ネコ「にゃー」
   パンを咥えると背をむけ森の中へ去っていく。

                  

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