子供の頃の夢はプリキュアだった。
悪の組織を倒し、平和を守る。
可愛くて、かっこよくて、沢山の人を笑顔にするプリキュアに強く憧れていた。
小さかった私はあっという間に高校生になった。
今もずっと変わらずプリキュアに憧れている。
だけど今はプリキュアになりたいという夢ではなくなった。
沢山の人を助け、笑顔にしたい。
それだけは子供の頃から変わらない。
私の今の夢は、看護師になること。
「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、幼い頃の性格や性質は、変わらないんだと思った。
そんなことを思いながら、『私の将来の夢』について書き始めた。きっとこれからも、私はずっとプリキュアに憧れて、沢山の人を笑顔にしたいと思うのだろう。
どこにも行かないで
私から離れないで
ずっとここに居て
「…そばにいて」
君の背中を追って
見失わないように、ずっと追いかけてきた。
君がいないと、何を頼りに進めばいいか分からない。
どうやって振る舞えばいいか分からないし、どう頑張ればいいかも分からない。
まず、私は何で頑張らなきゃいけないのだろうか。
それすらも、まだ分からない。
でも大丈夫だよね。
きっと君が私に教えてくれる。
今までも。これからも。
私の道しるべになって私を正しいルートへ導き出して。
誰にでも優しく接する君が好き。
でも、誰にでも優しく接する君が嫌い。
雨の香り、涙の跡
最近よく雨が降る。そして私も最近よく泣く。
雨の日はいい。散歩している人も、外で遊ぶ子供達もいない。誰もいない薄暗い小さな公園で、雨に打たれながら涙を流す。酷い日は泣き崩れた時もあったけど、きっと誰も知らない。
雨が止み、私の涙が止む。
晴れる前に家へ帰る。雨の香りがなくなる前に。
あれほど泣いたのに涙の跡はない。
雨が涙も一緒に流してしまったから。
「遅かったね」と母が言う。
「ちょっと部活が長引いちゃった」
「今日暑かったでしょー、お疲れ」
「うん」
私は短い会話を交わして自分の部屋へ向かった。
優しくて大好きな家族、友達、部活仲間
きっと私の悩んでいる気持ちを話せば、寄り添ってくれる。
「そっか、辛かったね。大丈夫だよ。」って言ってくれる。
だけど、あの子は裏でこんな闇を抱えている。いつもこんな風に思っている。そんな印象だけは絶対に持って欲しくない。
変に気を使われ、私だけ丁寧に扱われる。
私はそれが大嫌いだった。
優しくしてくれる人達はそんな悪気はないのは分かっているし、私がそうさせてしまったのだから悪くない。
でも私は耐えられなかった。
それから、私はなんとしても自分の中にあるこの黒い闇を隠そうと思った。