12/4/2025, 2:17:33 PM
秘密の手紙
体の中で吐き出せない感情が渦を巻いた。まるで自分自身が海になったようだった。呼吸は荒くなり、言葉が荒々しい音を立てて口から飛び出そうになる。私は必死に口を押さえながら紙を用意し、ペンで綺麗とは言えない文字を綴った。ボタボタと両目から流れるそれは、文字を更に歪ませる。
ゆっくりゆっくり波がひいていき、私はそれを封筒にでも入れるかのように四角に折り、一呼吸後に切り裂いた。
「私の感情は、私が知っていればいい」
――震えた声に、鼻先がツンと痛んだ。
日々家
12/1/2025, 2:15:36 PM
凍てつく星空
肌を刺すような風に頬や鼻先がヒリヒリと痛む。それでも深海みたいな空に浮かぶ星があまりに綺麗だから、僕はいつまでもそれを見つめてしまうのだ。
日々家
11/29/2025, 10:24:43 AM
失われた響き
紡いだ言葉は解かれて、誰かの声に変わっていく。
いつか私の声は、言葉を忘れてしまいそうだ。
日々家
11/22/2025, 11:03:00 AM
紅の記憶
薄水色に映える紅はひらりひらりと宙を舞い、地面を彩る。今だけは私は大女優だと言うように背筋を伸ばして歩いてみると、何だかとても可笑しくなった。ふと目にとまった自販機の前まで歩き、ひとつミルクティーを買ってみる。珍しくスパイスの入ったもので、体中に独特の香りと甘みが巡り、少し冷えた体が温められていく。
――何もない休日の午前。下を向いて歩いていた私の世界に秋が手を伸ばした。
日比家
11/10/2025, 12:10:39 PM
寂しくて
しんとする部屋の中、光る画面の向こうには幸せばかりが溢れていて、僕の目は潰れてしまいそうになった。
日比家