美しい
※雑談
美しいというお題を見た時に、入道雲が浮かぶ青空を思い出し、私は夏空が一番好きでこの世で一番美しいと感じている事に気が付きました。
暑さは厳しいですが。正直、手加減してほしいです。
ただそれでも、空気にさえ色をつけるようなあの深い青が好きなんですよね。
日々家
この世界は
海を見たあの子は、「この世界は、きっと神様が大泣きして出来たんだ」と澄んだ目で言った。
日々家
寒さが身に染みて
※雑談
もうこのタイトルの通り、寒さが身に染みすぎてこたつから出られなかったですね。こたつを作った人はすごい。あとエアコンも。なんかもう、人間にも冬眠があったらと馬鹿な事を考えました。冬眠休暇とか欲しいです。
日々家
三日月
真っ暗闇の中で三日月がぼんやり光る。仕事を終え、ふらつく足はまるでそれに誘われるように道を進む。倒れないように見守られている気すらした。ふと顔を少し上げると、腹のすく匂いが鼻をかすめる。キョロキョロと辺りを見渡すと、赤い提灯をつけたいかにもな屋台が少し先の方にあった。
……今どき屋台のおでん屋なんかあるのか?
不審に思いながらも、その匂いに抗えずに俺は暖簾をくぐっていた。
「らっしゃい」
にっと笑うのは三十代後半くらいの短髪の男だった。すらっとした見た目をしており、想像していた店主像とは真逆だなと思いながら、お辞儀をしてから椅子に座る。机にメニュー表があり、俺はとりあえず大根と卵、それから牛すじを頼む。店主は慣れた手つきでそれらを菜箸で取り、綺麗な皿にもって「辛子なんかはお好きにどうぞ」と調味料を指差した。
「ありがとうございます。……あの、いつもここで屋台を?」
「いえ、場所は決まっていません。ふらふらとね、月が綺麗な時にやってるんですよ」
「……月が?」
俺は牛すじを一口頬張り、店主の返事に首を傾げながらついそう言ってしまった。いやしかし、“月が綺麗な時にやってるんですよ”なんて言われたら少し気になるだろう。
「そうです。お客さんも今日の月にふらふらと誘われていたでしょう? だからうちに来れたんだ」
「は、はあ……」
人懐っこい笑顔を浮かべてサラッとそう言うものだから、自然に流されてしまう。
「あー、店主さんあれですか。詩とか好きなタイプ?」
「はは! まあ、そうですね。人が書く物は私達と視点が違うから面白い」
俺は疑問が浮かびながらも、曖昧な返事をして大根を口にする。じゅわりと口の中に味が広がり、それが腹の中に入っていくと不思議な安心感が広がった。
「……お客さん、余計ですが食事はちゃんととっていますか?」
「え? あ、ああ。まあ……」
言われてみたらここ最近、栄養食のゼリーや固形の物ばかりを口にしていた。きっと今食べている物が“ちゃんとした食事”に入るだろう。
「……時間が無けりゃ、飯を作ろうとは思えませんよね。すみません」
「あ、いえ。俺も言われるまで食事の事なんか考えてなかったです。……ただ、胃に入れば良かったので」
「…………なら、今日は私が奢りましょう!」
「へ?」
「まあ、道楽でやっているんでね。良ければ色々食べていって下さいよ。苦手な物はあります?」
「い、いえ。無いですが、いや、え?」
新しい皿に新しい具が乗せられ、机に置かれる。俺は断るが、店主があんまりにも悲しそうな顔をするので、有り難く頂く事にした。
「……私はねえ、人は仕事ってやつにあまりに生を支配されている気がするんですよ。いや、きっと子供達でも学校に支配されて藻掻いている子もいるんでしょうねえ」
店主はどこか遠くを見る目でそう言った。俺はただ黙って言葉の続きを待つ。
「私みたいな奴にはね、こんな事しか出来ないですよ。もどかしいったらありゃしない。人にとって生きるという事が、苦しいばかりなんて、そんなの何が人生なんだか」
鼻の奥がツンと痛む。辛子を入れ過ぎたとかではない。鈍くなっていた感情が何かに照らされたみたいに浮かんできているからだ。
「貴方は偉い。十分やっていらっしゃる。だから好きなだけ食べて腹を満たして行ってくださいな」
視界が揺らいだ。名前も知らない誰かの前で、俺は声を殺して泣いた。
「お月さんの下ではねえ、辛いって言っていいんですよ」
――不思議な屋台の名は月下堂。月の綺麗な晩、誰かがまた誘われる。
日々家
幸せとは
手の中にある幸せを大切にすればするほど、周りの声が背中を刺した。
日々家