空を見上げた時、
心にはあなたの顔が浮かぶ。
あなたは親友のような人。
僕が小さい時からずっと遊んでくれて、
僕が来るのを首を長くしていつも待っててくれる。
いつもそのシワシワの手で頭を撫でられるのが嬉しかった。
いつの間にかあなたの背を抜いていた。
だんだん、弱々しくなっていくあなたを見るのが辛くて、
仕事を言い訳に会いに行くのをやめた。
仕事の休憩中1本の電話。
母からだった。
嫌な予感がした。
『ばあちゃんが亡くなった。』
そう言われた時、悲しかった。
でも、辛い時もずっと笑ってたあなたを思い出して、
僕も笑った。
一緒に見た空、雲。
今でも空を見るとあなたを思い出す。
【空を見上げて心に浮かんだこと】
#82
僕と君は付き合ってはいない。
だけど、キスやそれ以上のことはしたことがある。
僕達はお互いに彼女や彼氏がいる時は関わることはほぼない。
逆にお互いに相手がいない時、僕達は寂しさに耐えきれず、
お互いの寂しさを埋め合うために傷を舐め合うように
キスをし、体を重ねる。
ただ、そんなけの関係だった。
だけど、ある日から僕は君を意識し始め、好きになった。
それを君に伝えても君は『僕も好きだよ』と返してくれる。
でも、その好きは僕と同じものなのだろうか…。
こんな関係は終わりにしたい。
だけど、この関係を切ってしまったら僕達の関係に
名前はつくのだろうか。
君との関係をちゃんとしたい。
君のことを利用するのではなく、幸せにしたい。
だから僕は今君に伝える。
『この関係はもう終わりにしよう。』と。
【終わりにしよう】
#81
昔からずっと君と2人で
何でも乗り越えてきた。
お互いの親がネグレクトだったから、
君と2人で寂しくないようにずっと一緒に…。
そのおかげか思春期の頃には付き合っていた。
大人になり結婚もして子供にも恵まれた。
これからは2人じゃない。
子供2人と君と4人で
手をとりあって寂しくないように
みんなで幸せを掴みにいく!
いや、もう、幸せは掴んでるかな。
皆で支え合って生きていこうね。
【手をとりあって】
#80
君といる時常に劣等感がある。
君はとても綺麗でかっこよくて素敵な人。
それに比べて僕は見た目も地味で、性格悪くて、
君の隣にいて不釣り合いの存在だから。
君と仲良くしてる友達は見た目はかっこよくて、
君と並ぶと違和感がない。
見ていてお似合いの2人って感じがする。
だけど、ベッドでは僕しか知らない君がいて、
僕にしかこの顔をさせることは出来ない。
そう思うと僕は優越感に浸れて、自信が持てる。
君のこの顔を誰にも見せたくない。
僕だけのもの。
【優越感、劣等感】
#79
これまでずっと僕には隠してきたことがある。
それは親友(大好きな人)のストーカーであること。
コレクションを集めたり、彼の部屋に隠しカメラつけたり、
SNSはもちろん行動全てを把握したり…。
ある日僕は、彼がバイトの日を狙って彼の部屋に忍び込んだ。
その時、ガチャって音ともに彼が帰ってきた。
『え?まだ帰ってくる時間じゃないよね?え?』
ってなりながら僕は机の下に隠れた。
誰もがわかる通りすぐバレて、見つかった。
引かれて嫌われる…って思った瞬間、
目の前には彼の顔、唇には柔らかい感触。
彼にキスをされた。
僕は動揺が隠せず戸惑ってると、彼は
『俺のこと好きなんだろ?ヤらねぇの?』と
笑顔で迫ってきた。
僕は嬉しさのあまり『ヤる!ヤラせて下さい!』と
叫んでいた。
彼は嬉しそうに僕を抱いた。
その関係が1ヶ月ほど続いた頃、僕は
この関係はなんだろうと思い始めた。
それを彼に問うと彼は
『恋人以外に何があるの?』と真顔で答えた。
僕は大好きな人と恋人になれたんだ!と嬉しくなったが、
彼と過ごすうちに違和感を覚えた。
あまりにも彼が僕の行動や好きなものを
把握しすぎていることだった。
その理由はすぐ分かることになる。
彼のパソコンのデータの中に謎のデータを見つけた。
それを見た僕は絶句。
なぜならそれは僕の声…それも、自慰行為の時の僕の声、
私生活音が沢山ファイリングしてあった。
それを見ている僕を見た彼は今まで見た事ないくらいの
笑顔で、僕に『君も俺のことストーカーしてたよね?
僕も君のことストーカーしてたんだぁ。
お互いストーカーし合うくらい愛し合ってるんだよね?
それが堪らない♡』と迫ってきた。
普通ならそこで引くんだろうけど、
僕はそれがすごく嬉しくて堪らなくて、運命と感じた。
これからもお互い永遠にドロドロに愛し合っていく。
【これまでずっと】
#78