過ぎた日を想う
僕には会いたくてしょうがない、大好きな人がいる。
でもその人はね。去年の夏、居なくなったんだ。この世を去り、空へ旅立った。
僕は貴方に言いたいことが凄くある。けれど、その言葉はもう、絶対に貴方に届くことはない。
でもね。一つ貴方に言えなくて後悔していることがあるよ。
『愛してる。』
これだけはどうしても貴方に言えなかった。
でもね。今は言えるよ。愛してる。
凄いね。大事な人に言えない言葉って、失くしてから言える、失くしてからその人が自分にとっては大事な人って思えるんだ。
そんなことを思う。
今日は貴方の命日。
僕は貴方の墓の前に立ち、手を合わせる。
もう少し貴方と過ごせたらな。
なんて過ぎた日を想いながら
僕は今日も貴方の分まで生きる。
踊りませんか?
※ガッツリ主ベリ 男主 ちょいラトフル あくねこ。
それでも良い方は見てくださいませ。
コンコン
ノックの音がした。俺は「どうぞ。」と、一言。
「失礼します」と言いベリアンがやってきた。
俺の愛しい恋人だ。
「どうした?ベリアン。」
「はい。今日、実は急遽開かれるダンスパーティーに私達も行くことになっているのです。」
「なるほど、、、メンバーは?」
「はい。ラト君、フルーレ君、ルカスさん、ユーハンさん、アモン君、ボスキ君。そして私です。」
「なるほどな。残りは留守番か。」
「はい。どうされます?行きますか、?」
「嗚呼。行こう。みんなを食堂に集めてくれないか?」
「分かりました。」
ベリアンはにこりと笑い、俺の部屋から出ていった。
ダンスパーティー、、俺は昔からダンスを習っていたし、それなりに常識もあるから大丈夫だとは思う、だが、心配だからベリアンの傍に居ることにする。
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「みんな。集まってくれて有難うな。」
「ベリアン。メンバーは伝えてるか?」
「いえ、まだです。」
「分かった。俺からメンバーを伝えよう。」
「みんな。ダンスパーティーがあることは知っているな?」
みんなが頷く。
「メンバーは、ベリアン、ルカス、ボスキ、アモン、フルーレ、ラト、ユーハンだ。」
「他は留守番を頼むな。」
みんな承知したようだ。頷いてる。フルーレは、、、自信がなさそうだが、、まぁ、ラトが入れば大丈夫だろう。
「よし。それだけだ。解散。留守番組は頼むぞ!!」
そう言い残して俺は自室へ戻る。
支度をしなくては、、
「主様、、」
扉越しに声が聞こえる。
「ん。ベリアンか。どうした?」
俺は扉を開け、ベリアンを部屋に入れる。
「あ、あの、、もし、貴族の方々に何かされそうでしたら、必ず私達を呼んでくださいね、?」
「ああ。勿論だ。」
何だそんなことを言いに来てくれたのか。なんてホッとしながらも返事をする。
「ベリアン。ベリアンも同じだぞ?俺の大事な恋人だ。何かされそうだったらすぐに言えよ?」
「!はい。」
嬉しそうに、恥ずかしそうに照れるが笑う。そんな顔が堪らなく可愛い、
そうこうしてる内に出発の時刻だ。
「行ってくる。」
そう言い残して俺たちは外へ出る。
_______________
いよいよダンスの始まりだ。
俺は誰と踊ろうか迷っている。
色んな令嬢サマたちからすごく誘われているが丁寧にお断りしている。
やはり俺が踊りたい人は、
「ベリアン。」
君だ。
「はい?どうかされました?主様」
「ベリアン。俺と一緒に踊りませんか?」
嗚呼。言いたかった言葉がやっと言えた。
巡り会えたら
オレはいつも通り交差点を渡り学校へ向かう。
今日。凄く綺麗な男性とすれ違った。
何処かであった気がする。昔にも、こんなことがあった。
家族で出かける時、凄く綺麗なオレと同い年くらいの子とすれ違った。
また会えたらいいな。何て思いながら過ごしていた。
もしかしたらその人なのかもしれない。
そうだとしたら嬉しい。
そう願いながら学校へ遅れぬよう向かう。
朝礼の時間。
転校生が来るそうだ。
隣のクラスだが。
一目見た。嗚呼。やはりこれは運命だ。
やっと会えた。
やっと
巡り会えた。
巡り会えたら
何てずっと思いながら過ごしていたのが、良かったのかもしれない。
奇跡をもう一度
奇跡。
このことを皆んなは信じるかい?
僕は信じるよ。
だって奇跡は本当に起こるんだからね。
僕は今の仲間が居てくれたら、こんなにも楽しい生活は過ごせなかっただろうね。
これこそ僕にとっては
奇跡
さ。
こんな奇跡、もう一度起こるといいね。
奇跡をもう一度 ______
たそがれ
「あー!やっと補習終わったぁ、、」
「何で僕まで、、、」
「まぁええやん??」
「まぁ、そうやけど、」
僕はコイツの補習に、付き合わされた。本間。先生ビックリしとったわ。
「はよぉ帰んで。」
空は少し薄暗い夕方だ。
「なぁ紅葉!今の空って確か黄昏やったよな?」
「せやで。おうてる。」
「っしゃ!合っとったで!」
「さっきやったから覚えてるだけやろ。ドヤんな。」
「なんやえらい冷たいやん!!?そんな嫌やったん??!」
「冷たぁないわ。普通や普通。」
「絶対違う!!」
そんな他愛もない会話しながら僕らは
黄昏
の空に足を踏み出した。
黄昏使い方合ってるのかわかんねぇ、、、