12/7/2023, 6:06:23 PM
『部屋の片隅で』
縮こまって震えてるんだ。
昨日から逃げ、今日をやり過ごし、明日を恐れて。
この世界の片隅の、もっと小さな一欠片。その断片にすぎない僅かばかりの安全地帯で、ただひとり。
僕に、この世界は広すぎる。
12/5/2023, 1:42:54 PM
『眠れないほど』
眠れないほど怖いわけじゃないさ。
ただ君に甘えてるだけ。
12/3/2023, 10:32:51 PM
『さよならは言わないで』
デートの時も、話を振るのは大抵僕の仕事だった。
それほど口数の多くない君は、その割によく笑った。僕のくだらない話にころころ笑う君がかわいくて、どんな話が好きなのかなとか、これは面白いと思ってくれるかなとか、そんなことばかりを考えていた。楽しい時は繋いだ手をいつもより大きく振ることも、話の続きが気になる時はやたらと僕を見つめてくることも、あんまり興味のない時は口先が少しとんがることも。ぜんぶ僕の好きな君のかわいいところだ。
そうやって君のことばかり見ていたものだから、その日の君がいつもと違うことはすぐにわかった。
だから、僕はいつもよりずっとよく話した。話題を切らさないように、間を作らないように、話の主導権を手放さないように。少しでも話が途切れてしまえば、きっと君が話し出してしまうから。
いつもはうれしい君からの話題提供を、こんなに恐れたことはなかった。
必死に話題を探して、喋り倒して、それでもやっぱりその時は訪れてしまった。
君の唇から紡がれる音に、耳を塞ぎたくなったのは初めてだ。
ねえ、____しよっか。
11/28/2023, 6:53:55 AM
『愛情』
愛と呪いと執着と。憎しみさえひっくるめて全部。
一体、何が違うというのだろう。
11/23/2023, 1:42:56 AM
『夫婦』
_____二人は、神の前で永遠を誓った。
健やかなる時も、病める時も。喜びの時も、悲しみの時も。富める時も、貧しき時も。
死が、二人を別つまで_____。