記憶
とても今日は楽しかった。
もう自分の情けないライフを卒業して、
君をそんなところから連れ去ってしまいたい
と思った。
君を過去の人にしたくない。
何年経ってもそばにいて欲しい。
今日歩いた道をもっと大人になって歩いたとき
君を思い出して泣くのは嫌。
君とまた話をしながら歩きたい。
もうクヨクヨしてる暇はない
これは「記憶」のポエムではない。
こんな情けないライフの自分では
君を幸せにはできないだろう
俺を選んだことは後悔するだろう
でも、俺を選ばなかったらもっと後悔する。
ここから君を連れ去る。
ここに記憶しろ。
これが俺なりの決意だ。
君と見た虹
大雨を耐え抜いたご褒美のように
雨が上がったあとに綺麗な虹がくっきりと現れた。
僕は息をすることを忘れるくらい、その綺麗で大きな虹に見惚れた。
隣の街からどこまでこの虹の橋が架かっているのだろう。
僕は一人で虹を見ていた。
僕は一人で虹を見れて良かったと思った。
この虹を見て感じたことやものは全部自分のもので、
他人の肯定も否定も共感も全部いらない。
理想的な状況だった。
ただ僕のこの感情はあまりにも汚く
この虹と大きな対比があった。
僕は綺麗で大きな虹に見惚れつつも
ふと、現実に戻り
すぅーと息を吸い込んだ。
夜空に駆ける
まもなく明日行の電車が発車いたします。
僕は布団に入り、電車の出発を待つ。
この電車に乗れば明日の朝まで一本で着く。
大体到着は今から出発すれば6時間後だろう。
僕はあまり今日を終わらせたくない。
明日が来て欲しくないからだ。
明日が来ればまた僕は仕事に行かないといけない。
ただ明日は必ず来る。
どれだけ拒んでも駄々をこねても
これだけは変わらない。
だから僕はこの睡眠という電車に乗って明日に向かう。
乗ってしまうとあっという間だ。
僕は今から夜空を駆ける。
望んでもない明日に向かって。
ひそかな想い
寒さが厳しい夜、夜空から降ってくる雪を見ながら電車が来るのを待っている。
こうしている間にも
僕はひそかにあなたのことを想ってしまっている。
別に隠したくてしょうがないわけではない。
言えるのであれば言ってしまいたい。
でもなぁ…
この…の中に入る言葉は自分にもわからない。
で、結局もっと強くならないとダメだなと曖昧な感じの結論をつけてこの想いをうやむやにする。
あなたについてひそかに想う時間が心地良くあり
でも、早く終わらせてしまいたい少し面倒な気持ちでもあるからだろう。
あなたは前にいつか一階建ての家に住みたいと僕に話してくれた。
僕はなんでそんな嫌味なことを言ったか分からないが
転勤の多い今の職場じゃ難しいよ
と言ってしまった。
もしあなたがその家に住むという夢が叶ったとして、
僕もあなたとその家に住めるとしたら
とても嬉しい、僕も一つ夢が叶うということなのだから
でもなぁ…
この…の中に入る言葉は自分にもわからない。
あなたは誰
救い主を求めて
僕は日々あてもなく今を歩いている。
時には走る。が、止まりはしない。
救い主に会えるべき時間、場所から立ち去ってしまうと考えると止まりたくない。
僕の耳元で
「神様はいると思う?」
と囁くあなたは誰なんだ。
神はいるし、きっと僕を僕が歩くべき道に案内してくれる救い主はいるはずだ。
僕の羅針盤は北や目的地を指し示しているのではない。
救い主がいる場所を指しているのだ。
きっと、そうやって不安を煽るあなたも
僕は連れて行く。
いつかあなたもあなたの道を歩けるように
僕はあてもなくそしてあなたもあてもなく
自分の道を歩き始めた。