Mihu Mihu

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10/3/2024, 10:12:32 PM

  "巡り会えたら"
 彼女が僕の元を離れてから半年が経った。
 彼女は逃げるように家を出て行ったきり帰ってこない。
 僕が一方的に感情を押し付けたせいで泣いて出て行ってしまった。
 半年間、彼女とまた再会すべく、できる限りのことをした。
 警察は頼りにならないから自力で情報を集めた。
 家の周辺のカメラ、SNSでの目撃情報、
 彼女が以前働いていた会社での聞き込み、それらの情報をもとに探すと、秋田県のとある街にいることがわかった。
 僕は急いで秋田へ向かった。
 街に着くと、パン屋で働いていた彼女を見つけた。
 僕が急いで駆け寄ったが、僕の顔を見るなり彼女は顔をこわばらせて後退りした。今にも泣きそうな顔をしていた。
 『やっと再会できたのにどうして逃げるんだよ、』
 

 「ま...また私につきまとってストーカーするつもりなの...?」

9/24/2024, 10:13:47 PM

     "形の無いもの"

     形の無いもの
     実体がない
     定まった形がない
     でもそれって
     どんな形にも変化できるってこと

9/23/2024, 10:14:19 PM

  "ジャングルジム"
 小学生一年生の私にとって、ジャングルジムのてっぺんに登ることはとても高い壁だった。
 登りたいけど、落ちそうで怖い。
 いつもそんな不安を抱えながら挑戦していた。
 でも、いつも上まで行けずにいた。
 小学六年生になって、もう一度挑戦した。
 大きく見えていたジャングルジムは、今は小さく見えた。
 足をかけて上まで登った。
 その足は前より力強かった。
 上まで行けた。

 挑戦することはとても大事だと分かった。
 もうあの頃の私ではない。

9/18/2024, 10:13:59 PM

  "夜景"
 暗い闇の中に街灯や車、家の明かりが浮かび上がる。
 赤や黄、白の明かりが眩しいくらいに輝く。
 僕はこの景色を君と眺めるのが好きだった。
 いつも見慣れた景色だったのに今はとても怖いんだ。
 暗闇の中に明かりが一つもなくて、このまま僕も消えてしまうんじゃないかって。
 津波が押し寄せてきた時も僕たちはここにいた。
 けど君は逃げ遅れた人を助けに降りて行った。
 また戻ってきてくれると信じて僕は今日もここで君を待つ。

8/11/2024, 3:56:50 AM

  “終点"(少しホラー)
 いつものように終電に乗る。
 そして私は◯nstagramのリール動画を見る。
 一つの動画が目に入った。
 『みつも駅』
 その文字を見た瞬間私の意識は途切れた。
 気がつくと終電まで来ていた。誰もいない。
 外も真っ暗な闇の中。街灯もない。
 とりあえず外へ出た。
 駅の名前は…

 『みつも駅』
 
 さっきの動画と同じ名前だった。
 急いで調べてみると、
 「呪い」「帰れない」「存在しない」
 などと不穏な言葉ばかりがでできた。
 その中に一つ、「予知」という言葉があった。
 気になったが、焦っていたため特に気にしなかった。
 とりあえず向こうに明かりが見え、そっちに向かうことにした。
 歩いている途中、後ろから足音が聞こえてきた。
 振り向いても誰もいない。
 また歩き出すとまた聞こえる。
 だんだん足音が速くなり、真後ろまで来たと思ったら、突如背中に鋭い痛みを感じた。
 その場に倒れる私を置いて、ナイフを持った者が走って行った。
 白い靴を履き、全身が真っ黒だった。
 私の意識がまた途切れ、気がつくといつもの電車に乗っていた。
 いつも見慣れた街が見える。
 夢だったのかと ほっとして顔を上げると、
 1人の男性が私と向かい合うように座っていた。
 その男性は、頭から足まで黒い服を着て、真っ白な靴を履いていた。

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