“好きな色”
帰りのバスから見える夕焼けの空
庭の金木犀
彼と歩いた桜並木
ケーキにのった真っ赤ないちご
家族で見た十五夜の満月
湖のほとりにいる白鳥の翼
どれも好きな色
忘れられない思い出
私たちの日常は色で溢れている
"相合傘"
雨は好きじゃなかった
けれど、彼と帰る日の雨は大好きだった
腕を組みながら濡れないようにと引っ付いて帰った
私が右に立って、彼が傘を持ってくれる
雨の日の放課後は毎日楽しかった
彼が事故にあった日も雨の日だった
雨で視界が悪かったため、信号で右折してきた車に彼の命は奪われてしまった
彼のいない日々は毎日が真っ暗で、孤独だった
しかし、唯一、雨の日は心が明るかった
雨が降ると、彼との思い出がいっぱいの楽しかった頃を思い出せる
私は雨の日、必ず右側に立つ
微笑む彼と並んで歩いている気がするから
"落下"
どうしてこんなことになってるんだっけ?
逆さまの街を見ながらわたしはポツリと呟いた。
人からお金をたかったから?
気に食わないやつを虐めてたから?
軽い冗談で階段から人を突き落としたから?
友達の彼氏奪ったから?
さっきは…あ、そうだ、
いつも虐めてるやつから屋上に来てって言われたんだっけ、
こんなこともうやめよう、とかなんとか言ってたような、
そのあとあいつが私にハサミ向けてきて…
ああ、柵が壊れてるところから足滑らしたんだ。
私、このまま落下して死ぬんかな、
あいつが最後なんか言ってたな、なんだったっけ
……『ざまあみろ』
"好きな本"
私は本が大好き。
ノンフィクション、ホラー、ミステリー、恋愛…
いろんな本が好き。
本は私をいろんな場所へ連れて行く
その場にいるような臨場感やワクワク感を味わえる
本が好きではない人もいると思う。
まず自分のお気に入りの本を一冊見つけよう。
あなたの好きな本は何ですか?
"正直"
『なあ、背中タグ付いてる』
『歯になんか付いてるよ』
『その髪型似合ってないかも…』
全部、正直に言いますか?
言ってもいいことと、よくないこととあるけど、
その判断って結構難しい。
そこの判断ができていれば、
今頃もあの子と仲良くしてただろう。