「やば!前髪切りすぎた!しかもガッタガタ!あー明日から新学期なのに!
こんな姿レイ君に見られたら…ゾッ」
~翌朝~
「意を決して逝くしかないか」
ガチャ
「おー優花じゃん、おはよ」
「いつもなら、喜べるのに…」
「お前、もしかして…」
「なんでございますかでしょうかレイ殿」
「クスッ、前髪切りすぎた?」
「もう!鋭いんだから!馬鹿!」
「わりぃわりぃ、でも俺は好きだよボソッ」
「え~今なんて~?聞こえなかったなぁ~」
(端から見たら取り留めのない会話かもだけど、そんな会話ですらとても嬉しい)
「11月なのに暖かいね~」
「今年転校してきたからしらないのか、沖縄の冬を教えたげる」
「そりゃどーも、北海道だともう大雪よ大雪」
「今度、北海道にも行こうな」
「うん!美味しいものいっぱいだよ!」
「かわiっ…!これは違くて」
「う、うん」
《この火照った顔を冷ますには雪でも降らなきゃ》
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の続き※生理ネタ注意、付き合ってません
「瑞希先輩、今日部活休みます」
「あー、そろそろだっけ、OK辛いよね、ゆっくりしときな」
「うぅ、瑞希先輩、」
「ほら、よしよし泣かないの、あったかくしときな」
「瑞希お母さん、薬持ってない?」
「クラスの子にあげちゃって切らしてるわ、ごめんね、生んだ覚えもないわよ」
「2人ともどうしたの?」
「げっ、大悟じゃん、今日優花部活休むって」
「え?なんで!どっか怪我した?体調悪い?」
「なんでもないから!大悟はどっか行って!」
「えー、なんでよ、部長として、部員の体調は第一だろ~」
「その思いがあるなら離れた方が得策ですよ、大悟先輩、優花これ、カイロ」
「買ってきてくれたの?わざわざ?」
「ち、ちげーし!偶然だから!カイロの使用期限が今週末までだからだし!」
「だとしても、なんで、真夏にカイロ持ち歩いてんの?」
「妹が入れちゃったみたいでサー」
「おい、レイー、お前一人暮らしだろーが」
「レイ君、ありがとう、ごめんね迷惑かけるかも」
「そんくらい、別に構わねーし、その、いつでも頼れよ」
こんな彼氏が欲しい
仕事で忙しく、掃除ができていなかった部屋を片そうとミラさんは張り切っていた
布団を干し、いらないものを捨てた
「後は…」
ミラさんは一気に気が覚めた、数週間数ヶ月どころでは止まらない
ずっと前から細々したものを詰め込んだ魔境と言わんばかりの
杉のタンス
ぱっと見は、宝石をかたどったような取っ手に白い塗装の
感じのよいタンスなのだが、近づけば
誰しも眉をひそめるような散らかりようで
飲みかけのペットボトルやお菓子のゴミを放置したようで
匂いも恐ろしい
「やるしかないかしら」
覚悟を決めたミラさんはタンスを部屋の真ん中に
持ってこようと持ち上げると
奴と目があった
一匹ではない、三匹いたのだ、
黒い羽にピンと伸びた触覚
そう、Gがいたのだ、
ミラさんは掃除は定期的にやろうと誓った
「寂しい…、琉菜ちゃん、グスッ」
僕には、彼女がいた、明るいムードメーカで
こんな、僕となんて、とても釣り合わない…
彼女はこの家から数日前に姿を消した
ほとんど荷物もなくなり
2人の為にバイトを頑張って買った
大きなベットもいまでは、宝の持ち腐れだ
2人の理想通りの物件も、
独りなんじゃ意味がない、
その日の夜
「裕也君?寝ちゃった?」
「る、琉菜ちゃん!」
「はい!お土産、三泊四日の女子旅楽しかったぁ」
そして、二人サイズのベットに潜り込み
たくさんお土産話をした、
寝ることも忘れて朝まで