『 いつまでも捨てられないもの 』
出会った時、一目惚れしたと言われた時
一緒にパフェを作った時
喧嘩した時
見たいと思ってたアニメを一緒に見た時
好きだと言ってくれた時
別れた時のこと。
いつまでも捨てられない記憶がまだ私にはある
21年の人生の記憶に深く深く刻まれたあなたとの思い出。
捨てたいと思っても、頭の中で過ぎるのは楽しかった辛かった記憶。
あ、今意識してなかったなと思った時にはまた思い出して、また涙を流す。
泣き虫な自分が嫌い
だけど、泣き虫なのは赤ちゃんの時に泣き足りなかったのだと、そう思えば涙を流すのも悪くないなぁって。
別れても涙を流すのは、好きだったからなんだって感じている。
『 心の健康 』
別れて良かった
だって今も付き合っていたら
こんなにも、胸が軽くなることはなかったんだ
今は自分と付き合って、心の健康を探すために
傷付いた場所に薬を塗っている途中だ
『 麦わら帽子 』
ひまわり畑が世界一似合う君に上げた麦わら帽子
夏以外にも被ってくれる君は最高だ
『 最初から決まっていた 』
あぁ、何となく抱いていた不安
何となく違和感があった
でもその違和感から目を逸らし続けて
結局はあなたとお別れをした。
最初から決まっていたんだ
あの違和感は嘘ではないということを。
付き合う前の違和感を。
ありがとう好きだった人。
一ノ瀬はあなた以外の人と幸せになります。
『 病室 』
このカラッポの病室には
僕だけが知っている思い出が詰まっている。
彼女との未来を描き続けた壁や、スケッチブック。
冷蔵庫にはいつも、こっそり彼女が好きなプリンを並べて
交換日記なんかも書いちゃってさ。
僕は、君が隣で笑っている未来は、当然のように想像出来ていた。
彼女に病室でプロポーズをした。
君は泣きながら僕の指輪を、僕の言葉を受けとめてくれたね。
真っ白なベールを掛けて、結婚式ごっこなんかもしたりして。
とても幸せだった。
彼女…いや僕の花嫁は手の届かない所へ逝ってしまったが
不思議とまたどこかで会える、そんな気がして。
僕は前を向いていた。
『 ありがとう、僕の花嫁 。それじゃあまたね。』