『 心の健康 』
別れて良かった
だって今も付き合っていたら
こんなにも、胸が軽くなることはなかったんだ
今は自分と付き合って、心の健康を探すために
傷付いた場所に薬を塗っている途中だ
『 麦わら帽子 』
ひまわり畑が世界一似合う君に上げた麦わら帽子
夏以外にも被ってくれる君は最高だ
『 最初から決まっていた 』
あぁ、何となく抱いていた不安
何となく違和感があった
でもその違和感から目を逸らし続けて
結局はあなたとお別れをした。
最初から決まっていたんだ
あの違和感は嘘ではないということを。
付き合う前の違和感を。
ありがとう好きだった人。
一ノ瀬はあなた以外の人と幸せになります。
『 病室 』
このカラッポの病室には
僕だけが知っている思い出が詰まっている。
彼女との未来を描き続けた壁や、スケッチブック。
冷蔵庫にはいつも、こっそり彼女が好きなプリンを並べて
交換日記なんかも書いちゃってさ。
僕は、君が隣で笑っている未来は、当然のように想像出来ていた。
彼女に病室でプロポーズをした。
君は泣きながら僕の指輪を、僕の言葉を受けとめてくれたね。
真っ白なベールを掛けて、結婚式ごっこなんかもしたりして。
とても幸せだった。
彼女…いや僕の花嫁は手の届かない所へ逝ってしまったが
不思議とまたどこかで会える、そんな気がして。
僕は前を向いていた。
『 ありがとう、僕の花嫁 。それじゃあまたね。』
『 だから、一人でいたい。 』
彼女、彼氏になった瞬間
心は当然かのように絡み合うもので
最初は幸せがたくさん溢れていて、一生共に居たいと思えていたのに。
なぜなのか、月日が経つに連れて
燃え上がっていた火は徐々に、徐々に小さくなっていく。
その火の大きさも、お互い同じでは無い。
どちらかが高くて、どちらかが低い。
ちょうどいい温度で保てないのが”上手くいかないカップル”
かと言って相手の温度に合わせることも難しい。
”好き”という気持ちは、目に見えないからこそ良い時もあり悪い時もある。
「こんな思いするなら、付き合わなければよかった」
と、思う時。あぁ、もう終わりなんだなとそう予感がするのだ。始まりは幸せなのに、終わりはこんなにも苦しい。
だから、一人でいたい。この頃はそう思って一人の時間を楽しんでいる。
でも、いつか「付き合ってよかった」と心から思える人と出会えることを心のどこかで思っているのだ。