『 澄んだ瞳 』
君の澄んだ瞳が好きだ。
僕だけを見つめていればいいのに
って、独り占めしたくなるほど。
でも君は、僕じゃない誰かに目を向ける。
あぁ、その笑った顔。ずるいなぁ。
僕は君の瞳はもちろん
全部全部丸ごと君を好きだと言えるのに。
言えるはずなのに。
今君に、気持ちを伝えられないのは何故だろうね。
『 嵐が来ようとも 』
例え、この先に嵐が来ようとも
私はこの手を離さない
離しやしない
命に変えてでも貴方と一緒に
なんて、自分の命を引き換えにしてでも
守りたいと思える人と出会ってみたいものね
『 お祭り 』
オレンジ色に灯る提灯がズラリと並ぶ
屋台が何件も連なって
やきそば、たこ焼き、広島風のお好み焼き
りんごあめ、ベビーカステラ、クレープ
どれも美味しそうで
どれにしようかなって君と迷いたい
いっその事全部制覇しちゃおうか?って冗談言って
ヨーヨー釣り、輪投げ、射的なんかも楽しんじゃってさ
はぐれないようにって、手を引いて歩いて
時々
「やっぱ浴衣いいねかわいい」
って褒めてもらったりなんかしちゃって。
クライマックスの花火。
大きな花火が打ち上がる。
綺麗だねって花火を見ていたのに、いつの間にかぱっちり目が合って。
キスをする。
ねぇ、私はこんな夏祭りが君としたいのに。
私からの誘いにはいっつも乗らない彼に求めすぎていた。
君は予定すらも立ててはくれない、手持ち花火ですら私とはしてくれないんだろうか?
「ねぇ、夏祭り別の人といっちゃうよ?」
『 これまでずっと 』
これまでずっと、私は何にも出来ない人間だと思っていた。
でも、私に今できることそれは
息を吸って吐く
生きる以上当たり前のことかもしれないが
私は生きている。
生きているだけそれでいい。
『 1件のLINE 』
(明日のデートどうする?)
彼にそう送ってからもう何時間経っただろう?
(おーい)とか(LINE見てる?)とか送りたいけれど。
重い女って思われたくないし、忙しかったらとか、、
彼のことばかり考えてしまう。嫌われたくない気持ちが先立つ。
そして、返信が来ない今
どうして返信してくれないの?とか私の事嫌いになったのかな?って自分の中で彼への怒りだとか、悲しみがぐるぐると私の中で渦を巻く。
あぁ、こんなことなら初めから恋愛なんてしなければいい。
ほんとは、分かっている。
彼の心には既に別の女の人がいることを。
それでも別れられないのはなんでだろう。
別れたくないと思っている自分が少なからずいるからなのか
それとも、、
その時1件のLINEが入る。
(明日、12時に◯◯でいい?観たいって言ってた映画観に行こう)
その1件のLINEで、私は表情がパッとする。
良かったとホッとする。
(うん!明日楽しみにしてるね!!)
あぁ、馬鹿な私。