眠れないほど
頭の中で色々な考えが
浮かんでは消える
思考がぐるぐる回って
気持ちも落ち着かなくて
目を閉じても
静かにしていても
何も変わらなくて
眠らなくてはと
焦れば焦るほど
眠気は遠ざかっていく
ああ
気がついたら
朝になっていた
夢と現実
蝶になる夢を見るうちに
どちらが夢か現実か
分からなくなった人が居るという
私達が生きる世界は
大いなる神が見続ける夢なのだと
そう定義づけた神話もある
夢を見るのは何故でしょう
記憶の整理という人もいれば
人の願望という人もいる
何が夢か現実か
境目は存外
曖昧かもしれない
それならば何処で生きるか
何をするか
「現実」は何かは
自分で決める
さよならよりも、またねがいい
貴方は逝ってしまう
とても長く生きたから
こんにちはと、さようなら
生きとし生けるものの運命だ
分かっていても
やはり寂しくて
笑わなければ
例え寂しくても
哀しくても
貴方に見せる最後の顔は
笑顔でなければ
そんな私の想いなど
貴方は見透かしていたのだろう
「またね」
それが貴方の最期の言葉
ありがとう
最期まで私のことを愛してくれて
ごめんね
最期まで気を使わせてしまって
だけど私からも言わせて欲しい
「またね」
精一杯生き抜いて
いつか貴方のところに行く日まで
光と闇の狭間の世界
早起きが好きだ
正確に言うと
早起きして朝日を見るのが好きだ
まだぼんやり薄暗い中で
光り輝くオレンジの太陽と
オレンジに染まる周囲の雲
その景色がとても綺麗だから
夕日も好きだ
朝日と同じく輝く太陽と
同じ色に染まる空が
沈む太陽と共に
降りていく夜の帳が
光と闇の狭間の
その瞬間の景色が好きだ
君との距離
「お父さんもお母さんも私が嫌いなんだよ」
そう言って君は隣を歩く
「そんなことないよ」
そんな無責任なことは言えない
全ての親が
無条件に我が子を愛せるわけじゃないことは
子どもの僕でも知っている
だけど僕は幸福なことに
無条件に愛してくれる親の元に生まれた
だからきっと
君の辛さは理解しきれない
結局僕は
「そうなんだ」
その一言しか言えなかった
「僕で良かったら話はいくらでも聞くよ」
なんて
そんな在り来りなことしか言えなかった
「ありがとう」
そう笑う君の顔は凄く大人びていて
隣にいる君が酷く遠く感じた