カラフル
今見てる景色には色んな色がある。
でも三原色が
全部の根本にあって
3つの色からたくさんの色が出来る。
可愛い色も
カッコいい色も
全部が
3つの色から出来てる。
いつか真っ黒になるまで
私は
色とりどりな人生を送るぞ!
楽園
目を閉じる。
今日は何も食べていないからお腹が空いた。
明日になったら迎えに着てくれるんだ。
きっと優しい声で
「おまたせ」
って言って
僕のことを抱き締めてくれる。
その後は
みんながいる楽園へ連れてってくれるんだ。
たのしみ
風に乗って
子供の頃は、よく紙飛行機や凧を上げたり
楽しく遊んでいたりした。
今では家の自室に引きこもって、
外に出るときも大体はコンビニに行くだけ。
そんな生活をして、ふと
テレビに写った紙飛行機の折り方と
テレビに反射した荒んだ顔。
この顔が自分だと認識するまで時間がかかった。
こんな顔してたんだ。
昔のことを思い出して、
「つくってみようかな」
机の資料の中から要らないものを引っ張り出した。
折っていく。
テレビから流れてくる作り方じゃなく
昔の自分が折ったような
「……できた」
不格好なそれはとても風には乗れそうもなかった。
テレビの中では嬉しそうに
できた!と言いながら周りの子たちと飛ばそうとする。
「…………」
窓を開けた。
今日は風が強かった。
風が止んだところで持っていた紙飛行機を
空気に乗せるように
優しく飛ばした。
意外と長く滑空している。
シャボン玉は上へ上へと上って
挙げ句には弾けて消えてしまう。
紙飛行機は前へ前へ、そして下へ下へと下がっていく。
だけど消えることはない。
弾けることがない。
風が吹く度に舞っていく。
羨ましい。
せめておまえだけは
いつまでも風に乗って
遠く遠く海の向こうまで。
刹那
2月14日
「はやくしてよ〜…」
彼女は横断歩道の真ん中で
こちらを向いて口を開いた。
ここは田舎だから車なんて通らない。
「んぇ〜…先行ってていいよ~紐結んでるだけだから。」
「え〜…」
私は特に考えもせず足元に目をやった。
「……ねぇ、」
彼女が口を開けた途端何かがぶつかる音がした。
すごい衝撃音だったから思わず顔を上げた。
「…あれ、」
彼女はそこに立っていなかった。
あったのは、
タイヤに潰されたチョコレートだけだった。
生きる意味
考えてみると案外
くだらないものばかり浮かんでくる。
推しを見ていたい
もっとゲームしたい
友達とお喋りがしたい
いつでもできるけど
死んだらどれもできないから
だから生きてる。
生きる意味なんて
これだけで充分。