やなまか

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1/16/2024, 3:31:31 PM

荒れた呼吸に釣られて揺れる裸体は、まるで白い砂浜そのもので。目は離せないのに二度と触れてはいけない宗教画のようだった。

汗ばんでいた肌はふわりと花の香りが匂い立つ。
名前を呼ぶと、にこりと微笑を浮かべた彼女に震える。強がる少年の部分を一気に踏破して、1人の男にしてしまう蠱惑的な美貌。むしゃぶりつきたくなるほどの甘やかな無垢。
1枚脱いでひと晩過ごしただけでどうしてここまで君は変わるのか。

1/16/2024, 2:35:00 AM

何度もキスをした。君の香りを忘れたくなくて。
冬の風に混じって白い花を思わせる香り。
柔らかくて切ない。こんなに庇護欲を掻き立てられることがあるなんて。生きててよかった。

1/13/2024, 12:11:06 PM

夢を「見てたい」ってなんですかね。
「見ていたい」ではなくて。

「絶望感を感じた」とか
「瞳を閉じて」とか
「い」抜き 「ら」抜き

気にしてますか? 気になる人は気になるんだろうなぁ。
気にしない人は新しいなぁと思う。間違いじゃないし…。

1/12/2024, 12:57:17 PM

冷たい石畳の床だった。鉄格子の間隔は広いがいくつも扉があり、果てしなく広い塔だった。
外は朝なのか夕方なのか。薄曇りの凍える空だ。
「誰も来ぬよ」
フロックコートの男は言った。緩く波のかかった髪に長い耳に赤い瞳だった。
「国のものも騎士も軍も」
恐ろしいか。嘆くがいいと笑う。

女はもう失うものは無かった。
「仲間も部下ももう居ないわ」
男の眉がぴくりと動く。だがそれだけだった。
「…精神を病んだものはつまらない。抵抗しろ。そのほうが好みだそうだ。入れ」
大きな怪物が2体牢屋に入ってきた。
「殺すなよ」
コートの男は去っていく。
怪物2体と、仲良くお茶会でもさせようというのか。

1/12/2024, 6:22:05 AM

部屋はまだ寒い。
彼女が作ったスープのマグを包んでため息を吐く。すごくすこく温かかったんだ。
「インスタントだよ?」
いいのいいの。
「特価の218円のやつだよ?」
いいんです。
お湯沸かして注いでくるくるして出してくれただけ貴方は神様なんですよ!!

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