―命が燃え尽きるまで―
この命が燃え尽きるまで
愛と温かさと君の声を
感じることができる
命が燃え尽きたら
寂しさと冷たさと君の静かな声が
感じられるだろうか
感じられたら、
最期に
ふと笑っていたい。
―夜明け前―
星のない明るい夜空。
それでも、夜は静かで、
私はベランダで
ぼんやりとそれを眺める。
タバコの煙をあげて
明るくも暗い大人の社会と
夜が明けても続く孤独に
ため息をつきながら。
― 本気の恋 ―
本気の恋は今から6年前が最後だったかな
目に映る景色が全く違うように見えて、
とかありきたりだけど
本当にこれ以上
楽しい時は無かったんじゃないかっていうくらい。
でも、もう消えてしまった
元々なかった感情のように
どこが好きだったのかも忘れて
それ以来
本気で頑張っても叶わない気がして
本気の恋が出来なくなった。
本気の恋の悲しさを知ってしまった。
― カレンダー ―
6月からめくられていないカレンダー。
もう梅雨どころか秋がはじまっているのに
私の部屋には
紫陽花の造花が置かれている。
いいよね、
好きな季節で止めて置いても。
私の部屋に四季はない。
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いつもありがとう
ー喪失感ー
僕は、この階段を登り続けている。
最上階は見えない。見たくもない。
この階段を登り始めた頃は
この先に続く景色への期待に
心はオレンジ色で満たされていた
階段が急になり始めた頃だろうか、
僕の心の色は失われていった。
心には小さな穴が空いていた。
何かが足りないという喪失感にとらわれる。
視線を落としながらも登る。
踊り場に足をのせたときだった。
誰かの足が視界に入った。
顔をあげたその瞬間、
君と目が合った瞬間、
僕の心は一瞬で
熱くなって、
知らない色で満たされていくのを感じた。
そして、君を失った今、
僕の心には前よりも
大きな穴が空いている。
影さえできるほどだ。
でも、なぜか、
僕はその穴を愛しいと感じている。