ニタニタした笑みを浮かべる
小太りの中年男性が風呂敷包を
テーブルにそっと置いた。
「こちら、ご要望のモノでございます」
白髪の老人は「うむ」と低い声で頷いた。
小太りの男は老人の顔色をうかがいながら、
風呂敷包をほどく。
桐箱が出てきた。
そっと桐箱を開けると、
光が溢れ出す。
老人は目を細めた。
「頭取、お主も善よのぉ」
「いやいや、総理には敵いませぬよ」
ガハハハと笑いが漏れる。
それは総理が国民の為に
法を犯してまで掻き集めた資金だった。
そんな夢を昨夜みました。
夢でした。
法を犯してまで
悪の道に進む人がいるのに、
法を犯してまで
善の道に進む人がいない。
君を探して
天文部の先輩に恋をした。
すぐに私は入部した。
乙女な私は妄想する。
いつか少女マンガで見たシーン
「月が綺麗ですね」
と先輩に言わせたい。
ある晴れた夜、
部の活動で月を観ることになった。
先輩が大きな望遠鏡を準備して
入部したばかりの後輩に
丁寧に説明していた。
私の番になり緊張した。
緊張し過ぎて先輩の顔を直視できない。
でも、先輩の色気漂う低音ボイスは
聞き逃さないよう集中した。
先輩が言った。
「月って間近で観ると
ボッコボコしてるよね」
私がマゾになったきっかけである。
星
中学生の頃、
社会科の先生がこんな話をした。
神様は人間を作る時
パン生地を練って
窯で焼いて作った。
はじめは生焼けになった。
それが白人である。
次は焼き過ぎた。
それが黒人である。
最後にうまく焼けた。
黄色人種、つまり日本人含むアジア人が
神様は成功だと言った。
という逸話があると先生は言った。
今、私は焼きおにぎりを食べている。
ふと思う、
「主食はパンじゃないんだな…」
共食いになるから避けたのかもしれない。
だが、私は焼きおにぎりは
こんがり派である。
願いが1つ叶うなら
2980円のランチを5人で食べました。
合計いくらでしょう?
アナタはどう計算しますか?
めんどくさがりの人は紙に書いて、
さらにめんどくさがりの人は電卓にて、
そろばんを習ったことのある人は
頭の中のそろばんを弾いて
サッと答えを出すかもしれません。
なにも引っ掛けているつもりはありません。
私は数字は簡単な方が楽なので
2980円を勝手に3000円にして
3000かける5にして100引きます。
これならアホな私でも暗算できます。
もしかしたら
2980かける5を頭にイメージした瞬間、
「暗算なんて無理」
と、あきらめた人もいるかもしれません。
人生難しいと思っていたものは
実はそんなに難しいものではないかも
しれません。
「自分には◯◯がないから無理」
というネガティブ思考は自分を殺します。
君と見た虹が同じに見えますように。
お食事中の方がいたら
大変恐縮なのだが、
少々下品な話になる。
私のケツ穴は美しい。
30代を過ぎてなお
サーモンピンクである。
「何言ってんだコイツ?」
と、怪訝な表情を
浮かべられるのも無理はない。
私自身もこれは墓まで
持っていく覚悟であった。
しかし最近、
世の中には色々な身体の部位モデルが
存在することを知ってしまった。
「手のモデル」
「足のモデル」などなど
それで稼いでいる人がいるという
事実は私に衝撃を与えた。
私は悩んだ。
私のケツの穴は一生
陽の目を見ることは無いのだろうか?
文字どおりこのまま尻に
埋もれてしまうのか?
どんなに検索しても
「ケツの穴モデル」
は存在しなかった。
世の中は理不尽だ。
世が世なら
私はハリウッドスターにも負けない
ケツの穴を持っているのに…
それからは
美男美女を見るたびに私は心の中で
「私の方が綺麗なケツ穴もってるのに…」
と、意味の分からない毒を吐いた。
あ、今日のお代は
『夜空を駆ける』ですよ。