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2/7/2026, 9:54:45 AM

時計の針

「あと3分」
時計の針がカチカチと音を立て時を刻む。
「あと2分」
あと2分経って、日付が変わるとキミの誕生日。
誰よりも早くおめでとうが言いたくて、時計とにらめっこしていた。
「あと1分…30秒…10、9、8、7…3、2、1」
で、あらかじめスマホに表示させておいた、キミの電話番号を押す。スマホから呼び出し音が鳴り、キミが出るのをワクワクしながら待つのだった。

2/6/2026, 8:43:32 AM

溢れる気持ち

「お兄ちゃん」
僕をそう呼んで、慕ってくれる幼なじみ。
僕も、年の離れた妹ができたみたいで、可愛がっていた。
でも、小学校高学年になる頃には、妹みたい。って思えなくなった。
中学生になって会わなくなれば、この想いは消えるだろう。そう思っていたのに、会えなければ会えないほど、想いは募る。
「好き。って言ったら、困らせるかな」
抑えきれない溢れる気持ち。
伝えるかどうか、僕はずっと悩んでいる。

2/5/2026, 6:53:57 AM

Kiss

「Kissよりも甘いチョコレートをあなたに」
昼休憩をしに、部署の方々と入ったデパート。
そのデパートの催事、バレンタインコーナー入り口にそのキャッチコピーがあった。
「…Kissって甘いのかな」
経験がないわけではないが、甘いと感じたことはない。
「どうなんだろう?」
と考えていると
「俺としてみる?」
隣を歩いていた、気になっている彼がフッと笑う。
「え?」
突然の彼の言葉に、顔が熱くなる私だった。

2/4/2026, 3:18:42 AM

勿忘草 1000年先も です

勿忘草

キミと来た旅行。街中をのんびり歩こう。と、あてもなく歩いていると、川沿いに青色の絨毯が広がっていた。
「おお、すごいな」
一面に咲く青色の花。近寄って見てみると
「勿忘草だね」
花に触れながら、キミは言う。
「へえ、勿忘草ってこれなんだ」
名前は聞いたことがあるが、見たのは初めてだ。
「かわいい花だね」
「うん。花言葉も、私を忘れないで。で、かわいいの」
「そうなんだ。こんなに青くてかわいい花なら、忘れない気がするけど。でも、勿忘草がそう言うなら」
俺はスマホを取り出すと、勿忘草を写真に収めたのだった。


1000年先も

「愛してるよ」
「も~。照れるからそんなにたくさん言わないで」
「ええ。愛する妻に、僕の想いを伝えてるだけなのに」
「充分伝わってるから」
苦笑するキミとしょんぼりする僕。
「でも」
しょんぼりする僕に
「嬉しいけど、そんなに毎日のように言葉をくれなくても、あなたの気持ちは本当にちゃんと伝わってるよ」
キミは優しく微笑む。
「嬉しいよ。けど僕としては、まだまだ言い足りないくらいなんだ」
僕はキミを抱きしめ
「これからも、1000年先もずっとずうっとキミと一緒にいたい。ずっとずうっと愛してるよ」
そう言うと
「ありがとう」
少し呆れた声で、キミは抱きしめ返してくれたのだった。

2/2/2026, 9:47:26 AM

ブランコ

「ああ、懐かしいな」
所用で初めて来た街。スマホのルート案内に従い歩いていると、小さな公園が目に入った。
「誰もいないし、まだ約束の時間まで余裕がある。ちょっと寄ってみるか」
と中に入ると
「あ、ブランコ」
ブランコが真っ先に目に入り、近づいて行った。
「あれ~、こんなに小さかったかな」
久しぶりにブランコに乗ってみると、思い出の中にあるブランコよりも小さい。
「座ってると膝が痛くなりそうだ」
ブランコのイスから立ち上がりブランコを見る。
「いつの間にか、大きくなってたんだな」
ブランコで自分の大きさを知り、中身も成長しないとな。と思うのだった。

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